出版社内容情報
古今東西の宗教の多様性と普遍性は、究極的実在に対する様々に異なるアプローチであり応答である。「宗教的多元主義」の立場から行う哲学的考察。
内容説明
キリスト教、ユダヤ教、イスラーム、仏教…、人類の文化があるところ必ず存在する宗教は、それぞれ、自身を“絶対の真理”の保持者として位置づけてきた。これらの相容れない主張は比較検討が可能なのだろうか。本書は、「宗教多元主義」の立場から、それぞれの教義を考察する。ただ一つの宗教だけが真理に到達しているのではなく、各宗教の違いは、究極的実在に対する様々に異なるアプローチであり応答であると考え、哲学的に問題を捉える。神の存在から、悪の問題、救済論的構造の在り方までを入念に議論し、長く読み継がれている定評のある入門書。
目次
序論 宗教の哲学とは何か
ユダヤ‐キリスト教的神の概念
神の存在に同意する論証
神の存在に反対する論証
悪の問題
啓示と信仰
証拠主義・基礎づけ主義・合理的信念
宗教のことばの問題
検証の問題
諸宗教における相容れない真理の主張
人間の運命―不死とよみがえり
人間の運命―業と生まれかわり
著者等紹介
ヒック,ジョン[ヒック,ジョン] [Hick,John H.]
1922‐2012年。英国生まれ。コーネル大学、プリンストン神学校、ケンブリッジ大学、バーミンガム大学等で宗教の哲学を講じる。「宗教多元主義」の理論を提示し、「多‐信仰」のための奉仕活動を実践した
間瀬啓允[マセヒロマサ]
1938年生まれ。慶應義塾大学名誉教授
稲垣久和[イナガキヒサカズ]
1947年生まれ。東京基督教大学特別教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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川獺