出版社内容情報
加藤 久和[カトウ ヒサカズ]
財務省財務総合政策研究所[ザイムショウザイムソウゴウセイサクケンキュウショ]
内容説明
いっそうの女性の活躍のためには、旧来の性別役割分担意識の改革がなされ、男女が育児経験を共有できるようになることが重要である。働く場はそれを実現するために、多様で柔軟な働き方を用意し、その適正な評価・待遇を行うことが必要とされている。そして、子どもたちには人格形成の基礎を培う重要な時期にふさわしい環境が整備されることが望まれている。今後も産業構造の変化、グローバル化、技術革新などによって人々の生活や働き方は大きく変化していくだろう。女性がいっそう活躍できる環境作りは、大きく変化する社会にしなやかに対応する環境作りであり、多様な能力を活かす社会への進化に通じる。本書は、現状における人々の意識や働く場所の状況、保育ニーズの多様性を踏まえ、女性が活躍できる環境とその整備に必要なものを探った。
目次
序章 いっそうの「女性の活躍」に向けて
第1章 求められる女性活躍とその課題
第2章 スウェーデンとオランダの女性をとりまく環境と日本への示唆
第3章 成人男女のジェンダー意識の類型と規定要因―潜在クラス分析に基づいて
第4章 「女性」と「働く」の現状と今後―生活者の意識や時代の変化からの考察
第5章 企業における女性のキャリア形成支援の現状と課題
第6章 (補論)女性活躍推進で企業・女性に何が起こっているか―「育休世代のジレンマ」からの脱出戦略
第7章 男性に必要な変化―次世代育成のために
第8章 (特別講演録)待機児童問題だけじゃない!女性活躍の大いなる壁
第9章 都市と地方における女性の就業の違い
著者等紹介
加藤久和[カトウヒサカズ]
1958年東京都生まれ。1981年慶応義塾大学経済学部卒業、1988年筑波大学大学院経営・政策科学研究科修了。2000年博士(経済学)(中央大学)取得。電力中央研究所主任研究員、国立社会保障・人口問題研究所室長などを経て、2005年明治大学政治経済学部助教授、2006年4月より同大学政治経済学部教授。専門は人口経済学、社会保障論、計量経済学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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