内容説明
作品の奥行きと隠されたメッセージを多様な角度から読み解くとともに、モンゴメリの生涯と著作にも焦点をあて最新の情報を提示する。
目次
1 モンゴメリの世界への誘い(『赤毛のアン』の作者モンゴメリの生涯とその作品;モンゴメリの作品舞台を巡る;カナダおよびプリンス・エドワード島の歴史と文化)
2 『赤毛のアン』の魅力(少女小説・青春小説としての『赤毛のアン』;『赤毛のアン』、連想が紡ぎだす物語;Anne of Canadaカナダにおけるアン;『赤毛のアン』と村岡花子)
3 『赤毛のアン』をどう読むか(『赤毛のアン』の批評史;自然へのまなざし;マリラ・カスバートの驚き)
4 アンの姉妹たち(姉妹たちの奏でる変奏曲;赤毛同盟の子どもたち;マザコン少女の憂鬱)
著者等紹介
桂宥子[カツラユウコ]
岡山県立大学教授
白井澄子[シライスミコ]
白百合女子大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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マカロニ マカロン
14
個人の感想です:B+。『赤毛のアン』読書会参考本。6人の英米文学者、アン研究家による『アン』をより楽しむための解説書。著者モンゴメリの生涯とその作品(アン以外にかなりの数の作品を書いており、また彼女の少女時代の生活がアンの境涯にとうえいされている)、プリンスエドワード島、カナダの地理、歴史。村岡花子さんの翻訳について。さらにアンがどう読まれてきたかの変遷。中でもマリラ論ともいえる「マリラ・カスバートの驚き」(川端有子)は20世紀初頭の女性の立場をフェミニズム的な観点で、真の母娘関係に至るまでを論じている2023/12/08