内容説明
これまで誤解・混同されて用いられている日英語物語の言語表現(内的独白と話法)や従来の言語学的処理では説明できない英語の物語の言語表現(状態動詞の進行形、S1 when S2構文、指示表現、直接話法の報告節)を対象とし、認知言語学的知見に基づく日英語比較分析、文学的知見を取り入れた談話分析や言語学的観察と文学的直観に基づく言語分析を行うことにより、それら言語表現の見直しを図り、その真の姿を探ってゆく。
目次
第1部 日英語の比較―「内的独白」と「話法」(英語の「内的独白」と日本語の「心内独白」―“意識の直接的表現性”をめぐって;日英語「話法」の比較―日本語における「話法」とは)
第2部 談話における言語表現(談話における状態動詞の進行形―時指向のアプローチから認識論的アプローチへ;談話におけるS1 when S2構文―線条的解釈と「体験の意味類型」について;談話における指示表現―物語における名指しの戦略;談話における直接話法の報告節―Hemingwayの“The Killers”の場合)
著者等紹介
山岡實[ヤマオカミノル]
1948年高知県に生まれる。1984年大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程単位取得。大阪府立大学総合教育研究機構ならびに大学院人間文科学研究科教授を経て、大阪府立大学名誉教授。主要著書・論文:『分詞句の談話分析―意識の表現技法としての考察』(英宝社、2005、第7回英語語法文法学会学会賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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