内容説明
妊娠、月経、ハラスメント、トランスジェンダー、カミングアウト、人種差別、障害、老い…。ボーヴォワールらの哲学を拡張しつつ、当事者の経験の記述から「当たり前」の問い直しを試みる。
目次
1 フェミニスト現象学の始まり(フェミニスト現象学とは何か?―基本的な視点と意義;女の子らしい身振りとは何か?―身振りについてのフェミニスト現象学;妊娠とは、お腹が大きくなることなのだろうか?―妊娠のフェミニスト現象学;なぜ月経を隠さなくてはいけないのだろうか?―月経のフェミニスト現象学;外見を気にしてはいけないのか?―ボディ・イメージと雰囲気のフェミニスト現象学;どこまでがセクシュアル・ハラスメント?―ジェンダー視点の重要性;一人暮らししなければ一人前じゃないのか?―“家に住むこと”のフェミニスト現象学)
2 フェミニスト現象学の拡がり(なぜ今、フェミニスト現象学なのか?―展開と挑戦;なぜ自分のセクシュアリティを口に出すのか?―経験からのセクシュアリティ再考;「性別違和」とは何か?―トランスジェンダー現象学の導入に向けて;男だってつらい?―男らしさと男性身体のフェミニスト現象学;人種は存在するのか?―差別に対するフェミニスト現象学的アプローチ;障害はどのような経験なのか?―生きづらさのフェミニスト現象学;年を取ることと、老いることは同じなのか?―フェミニスト現象学の視点から考える老い)