内容説明
本書は20年前の初版を大幅リニューアルした新版。当時と比べて日本社会は大きく様変わりし、東日本大震災という大きな悲劇も経験した。本書では、「社会的現実」について長年研究を重ねてきた著者が、これまでの研究素材をふんだんに盛り込み、様々な角度から論じている。震災後の日本社会における突破口を模索した一冊ともなっている。
目次
1 悲劇のリアリティ―社会的現実とは
2 「信じられないけれど、本当?」―社会的現実の基盤としての制度
3 「日常的常識」と社会的現実
4 信頼と社会構造
5 異質な他者のいる世界
6 マスメディアとインターネット
7 社会のイメージの心理学
著者等紹介
池田謙一[イケダケンイチ]
1978年東京大学文学部社会心理学専修課程卒業。1982年東京大学大学院社会学研究科社会心理学専門課程博士課程中途退学。1990年明治学院大学法学部助教授。1992年東京大学文学部助教授。1995年東京大学大学院人文社会系研究科助教授。2000年同教授。現在、同志社大学社会学部メディア学科教授(2013年4月より)。博士(社会心理学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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抹茶ケーキ
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社会的現実がどのように形成され維持されるかが中心だけど、それだけじゃなくて信頼とか互報性とか熟議的民主主義とかテーマは広い。心理学をもとにした制度設計の話とか制度への信頼の話とか、参考になるとこが多かった。あと東日本大震災への言及が多い。2016/05/21
フルカラフル
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『人々をぶつかり合いの場に導くアフォーダンス(仕組み)の重要性を指摘できる』 これが正しい、と決めつけてそれに準じた仕組みを整備する前に、そもそも議論が自然に発生するような仕組みを作らなければならない。2018/06/20