内容説明
日本神話において不具の子ヒルコは海に放逐され、やがてエビスとなって再生し人々の信仰を集める。「海」の意義とはなにか。天の海が歌われる『万葉集』、死出の旅路が天空の水界として描かれる『銀河鉄道の夜』、そして、夜の海に船が沈み人々が散った『タイタニック』。現実でありながら、この世の対極に位置する他界としての暗い海に、我々はなにを見、なにを思ってきたのか。
目次
ヒルコ
葦船
夜の海
ヒルコとエビス
エビスと死の世界
死者の海
天空の水界
『銀河鉄道の夜』・銀河と海
『銀河鉄道の夜』・瀕死体験
『銀河鉄道の夜』・銀河と牛乳
『銀河鉄道の夜』・タイタニック
映画『タイタニック』
永劫の海
著者等紹介
福寛美[フクヒロミ]
1984年学習院大学文学部国文学科卒業。1990年学習院大学大学院博士後期課程単位取得退学。専攻は学位:流球文学・神話学/文学博士。現職:法政大学兼任講師・法政大学沖縄文化研究所国内研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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