内容説明
第二次大戦後アメリカの教育は、社会的正義実現の先駆として、地域間、人種間、男女間等、あらゆる差別の撲滅をめざし突き進んだ。そこで生起した様々の対立と矛盾―連邦支援と地方の主体性喪失、人種差別撤廃と白人の郊外脱出、大量進学と教科の多様化及び学問的教科の衰退はじめ、次作『学校改革抗争の100年』でさらに強調される、理想追求と教育の実質、量的拡大と学力形成等、改革が孕む二律背反関係を浮彫りしつつ、The Troubled Crusade「葛藤続きの教育十字軍」35年間の全貌を活写した代表作。
目次
第1章 戦後の教育を主導した人々
第2章 進歩主義教育の勃興と衰退
第3章 忠誠心の調査
第4章 人種と教育―ブラウン判決
第5章 人種と教育―社会科学と法
第6章 バークレー校からケント州立大学まで
第7章 改革主義者、急進主義者、ロマン主義者
第8章 教育をめぐる新たなかけひき
著者等紹介
ラヴィッチ,ダイアン[ラヴィッチ,ダイアン][Ravitch,Diane]
1938年テキサス州ヒューストン生まれ。1975年コロンビア大学ティーチャーズ・カレッジにおいて、ニューヨーク市の公立学校史に関する研究で博士号取得。コロンビア大学ティーチャーズ・カレッジ教授、連邦教育局教育次官補(1991年~1993年)を歴任し、現在は、ニューヨーク大学の教育学研究教授、ブルッキングズ研究所の客員上級研究員
末藤美津子[スエフジミツコ]
1977年東京大学教育学部教育学科卒業。1986年東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。2007年東京未来大学こども心理学部准教授。2009年東京未来大学こども心理学部教授、現在に至る。専門は、教育学、比較・国際教育、多言語・多文化教育。博士(教育学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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