内容説明
英国史上未曾有の「演劇熱」を、推定観客数や戯曲の刊行点数などから明らかにするとともに、当時の戯曲本への書き込みを読み解き、読者のリアルな反応を探る。文化史および社会史の両面から、読者と観客の生きた姿に迫る労作。
目次
序章 シェイクスピアとロンドンの人口
第1章 読者層の形成
第2章 識字率の向上とその演劇的反映
第3章 演劇の興隆と戯曲の読者の誕生
第4章 戯曲の読者―その遺墨(1)―チャップマン、フォード、マーストンの戯曲
第5章 戯曲の読者―その遺墨(2)シェイクスピアの戯曲
終章 読者の情熱
著者等紹介
山田昭廣[ヤマダアキヒロ]
1929年名古屋市に生まれる。1952年名古屋大学文学部卒業。1976年バーミンガム大学Ph.D.取得。信州大学人文学部教授などを経て、信州大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Yasunori Ando
1
読書目的=新規購入したシェイクスピア研究書の読了第3弾。 感想=①まえがき。 「著者は、元来、俳優を介した台詞の観客反応について強い興味をもっていた・・・」(vii)とあり、ビックリ。先日読んだ彼の「本とシェイクスピア時代」は"本文研究"(古墳発掘みたいなものかな)アプローチでしたから。 ②社会科学→人文科学。 まえがきで「この研究課題は、本質的には、人文科学と社会科学の協力の中で追求されるべきもの」(x)とされていた様に、チャレンジング(すぎる)な内容でした。 ↓続く2023/04/10