出版社内容情報
室町中期の公卿広橋兼宣(1366-1429)の日記。室町中期の根本史料のひとつ。本書は、かつて?続群書類従完成会より、村田正志氏の校訂で昭和48年に刊行され、長らく品切れとなり入手困難であった。近年、自筆原本の整理が進むとともに旧版には収録されていない部分や、旧版では写本を底本としていた部分の原本の存在することが明らかとなる事例が発見された。こうした状況をふまえて、学会・研究機関の要望に応え、最新の研究成果を盛り込んで新たに校訂・組版を行い、新訂増補版として刊行することとする。利用者の便宜を計るため、追加部分を旧版の末尾に補遺を載せることをせず、編年に収録するためにすべてを新たに組版し直した。結果、旧版の本文328頁が426頁と大幅に増えている。
今回、国立歴史民俗博物館所蔵の自筆日次記・別記、広橋家、下郷共済会、佐佐木信綱氏所蔵の自筆記を底本とし、自筆記を欠く部分については、国立歴史民俗博物館、宮内庁書陵部、東京大学史料編纂所所蔵の写本などを用いた。
至徳4年(1378)正月‾応永29年(1422)12月
榎原 雅治[エバラ マサハル]
編集
小瀬 玄士[コセ ゲンシ]
編集
目次
至徳四年正月
嘉慶二年正月~三月・五月・六月・八月・十一月・十二月
嘉慶三年正月・二月
康應元年五月
康應元年七月・九月・十一月・十二月
明徳元年十二月
明徳二年六月~八月
明徳三年閏十月・十一月
應永元年正月~三月・七月・十一月・十二月
應永三年九月・十一月〔ほか〕