内容説明
テクストの内外を往還しながらなされる、多彩なテクストとの絡み合い、戯れ合いのなかから、浮かび上がってくるものとは。自由で真剣なテクストとの格闘。様々な時代の、様々な作家によるアメリカ文学作品を対象として、各筆者がそれぞれの方法でテキストに対峙する。
目次
第1部 テクストの中へ(ホーソーンの「幽霊」目撃体験と創作―「ハリス博士の幽霊」;告白の食卓―ジェームズ・ボールドウィンの『ウェルカム・テーブル』について)
第2部 テクストの中で(死者と横たわること―ポーの「大鴉」をめぐって;名探偵の卵―トマス・ピンチョン『LAヴァイス』について;野球ゲームに詩はあるか?―ロバート・クーヴァー『ユニヴァーサル野球協会』の統計と詩学)
第3部 テクストの外へ(ヘンリー・ジェイムズの「ビロードの手袋」と孤独な共存;多様な人々、一様なふるまい―『野性の棕櫚』におけるジム・クロウの影響;ジェシー・レドモン・フォーセットの『プラム・バン』―人種なりすましとモダニズム)
第4部 テクストの外で(「山」はいずこに―イーディス・ウォートンの『夏』再読;不眠症と神への祈り―ヘミングウェイの戦争後遺症再考)
第5部 テクストの間で(語り得ぬ亡霊―『こころ』と「ねじのひねり」;『フィラデルフィア・ファイア』における米国黒人男性版『あらし』と父子の沈黙)
著者等紹介
高野泰志[タカノヤスシ]
九州大学大学院人文科学研究院准教授
竹井智子[タケイトモコ]
京都工芸繊維大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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