出版社内容情報
江戸時代中期の兵法家で諸藩を遊説して軍学を講じた大道寺友山(1639‐1730)晩年の著作.「初心の武士心得のため」として書かれたもので,武士道の入門書として広く読まれた.56か条からなる原著の伝写本と,44か条に縮められた松代版とよばれる板本とが伝えられている.両本を収め,解題で両者の関係について詳説した.
感想・レビュー
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武士道について調べていたので読みました。2012/10/06
滅紫
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昭和20年9月10日印刷と書いてあるのを持っています。原本はいつかというと、天保5年甲牛十一月刻成 (芝神明前 東都書林 和泉屋吉兵衛)天保5年(1834年)ですから、京都で大地震や大阪で大塩平八郎の乱などが起きてくる不安定な時代。ちなみに天保5年といえば、近藤勇のうまれた年。葛飾北斎の最大のライバル浮世絵師である歌川広重が37歳。本の出だしを書いてみると、「武士たらんものは正月元日の朝雑煮の餅を祝ふとて箸を取初るより其年の大晦日の夕に至る迄日々夜々を常に心にあつるを以本意の第一とは仕るにて候。」