内容説明
数え十六歳で践祚し、新生日本の進路をめぐる理念や思惑が交錯するなか、明治という多難な時代と一体となって生きた明治天皇。天子としての権威と天皇としての権力とを一身に体現する彼のもと、日本は内乱期を乗り越え、近代的国家体制を確立し、日清・日露の両戦争に勝利…。史上唯一「大帝」と呼ばれた天皇睦仁の生涯を照射し、その実像に迫る。
目次
第1章 一九一二年暑い夏(「明治、ゼ、グレート」;米価暴騰 ほか)
第2章 幼冲の天子(誕生・賀茂の水と船鉾町;二百石の公家 ほか)
第3章 親政運動(大坂親征;宮廷改革と「天子」 ほか)
第4章 一等国への道(岩倉具視の不安;十四年の政変 ほか)
第5章 乃木伝説(「予、半信半疑す」;乃木の苦衷 ほか)
著者等紹介
飛鳥井雅道[アスカイマサミチ]
1934年、東京生まれ。京都大学文学部卒業。日本文化史・思想史専攻。京都大学名誉教授。2000年8月31日歿
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