内容説明
フランス革命からナポレオン第一帝政にかけての時代は、今われわれが暮らしている現代社会の出発点にあたる。世界の覇者として大胆に近代史を塗り替えたナポレオンは、『ナポレオン法典』によって今日の男社会の根幹を築くことにもなった。しかし、天才的軍人、鉄の意志を持つ男というイメージが強いナポレオンだが、意外と女性に影響されやすい面があり、その運命は女性との関わりによって大きく左右されたのであった。日本の民法にまで影響を及ぼしている『ナポレオン法典』を一つの軸に据えて、現代男性の原点を探りつつ、人間ナポレオンの知られざる側面に新しい光をあてる。
目次
英雄ナポレオン
第1部 今日の男社会の根幹を築いたのはナポレオンである(ナポレオンとフランス革命;フランス革命期の女性たち;人間は自由にして平等、しかし女性は別)
第2部 ナポレオンの運命は女性たちによって大きく左右された(母レティツィアと社交界の女たち;勝利の女神、ジョゼフィーヌ;ハプスブルク家の姫君、マリー‐ルイーズ)
ナポレオンとわれわれ現代人
著者等紹介
安達正勝[アダチマサカツ]
1944年岩手県盛岡市生まれ。フランス文学者。東京大学文学部仏文科卒業、同大学院修士課程修了。フランス政府給費留学生として渡仏、パリ大学等に遊学
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