出版社内容情報
東海、東南海、南海──太平洋岸1000kmに及ぶ地域をマグニチュード7以上の巨大地震が襲ったら?楽観的な被害予測に対し、災害パニック小説の第一人者が詳細なデータをもとに科学的に検証。
内容説明
日本には、地震予知のための組織が大きく分けても6つある。毎年、膨大な予算がつかわれる。しかし、マグニチュード7.3という巨大地震が予知された例は、いまだ世界にひとつしかない。一九七五年、中国遼寧省の地震ただひとつである。事前の警報はないと思ったほうがよい。そして、予知組織の発表する楽観的被害予測に惑わされることなく、自分の命は守らなくてはならない。本書にはそのための「よすが」となる貴重な情報と教訓が込められている。
目次
1 東京を襲う巨大地震
2 巨大地震のあとに―湧き起こる多くの問題
3 海溝型巨大地震
4 津波
5 防災と減災
6 政府が行なっていること
著者等紹介
高嶋哲夫[タカシマテツオ]
1949年、岡山県生まれ。慶応義塾大学工学部卒、同大学院修士課程修了。94年、『メルトダウン』で第一回小説現代推理新人賞を受賞。その後もエンタテインメントの作品を多く著す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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くろほ
5
あとがきを読めば内容がわかる。震災について科学的な考察が深いわけではなく、緊急時の行動についての記述が多いわけでもないので、中途半端な印象ではある。恐怖感は煽られるが。1時間で読めるところが良いといえば良い。って期待が大きかっただけになんか感想がボロクソになってますね。ごめんなさい。2011/03/28
西やん
0
この本が2006年に書かれたという事が驚きです。2011年の地震の被害は流石に想定外の規模だったようですが、様々な事を的確に予想しています。M8などの小説もこのような正確な情報に基づいているのかと思うと納得です。2015/11/15
風見じじい
0
神戸大震災直後に書かれた本だが、多くの問題点を指摘している。3.11の多くの映像を見た後では、ややパンチ不足の感はありますが。この本で指摘している乱立する組織と委員会については考えさせられました。2013/06/26
kon
0
帯には、「東海、東南海、南海地震。都市崩壊が連鎖する『その日』。」とある。 本書のサブタイトルは、―――命を守るための本当のこと―――となっている。 でも、データに基づいて語るのはわかるのだが、その内容は、あまり親切に語られたものではなくて、面白味は無かった。 地震が起きた時のシュミレーションは、あ、なるほど・・・!!と感心するところも少なく、そこそこの新書でした。2006/03/29
owlman
0
瓦礫の上を虚無が広がり、燐光は過去を照らし、さもしさに悔いることなく朝を迎える。下流は氾濫し、上流では鉱毒が停滞する。2018/03/21