感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きのこ
20
直木賞91/190 準連作5篇かな。著者の戦争経験はほんのわずかのよう。取材でここまでのフィクションを書き上げる筆力は凄い。下級兵士・前線の兵士の悲惨さはいたたまれない。2019/08/22
モリータ
9
深作欣二監督の映画、近くのTSUTAYAになかったからとりあえず原作読んでましたが、近いうちにDVDが再販されるそうで。「野火」のような文学性はないが、逃亡したからといって、また負けて組織の体をなさなくなったからといって、下級の兵ほど苛烈な軍規から逃れられないということがわかると思います。最前線の憲兵という存在も昔から興味深いと思っています。2015/08/15
ウメ
6
陸軍刑法なんてものが本当に存在したのか。5作の悲劇。軍隊が人間に押し付けた矛盾や理不尽。フィクションだが、限りなくノンフィクション。戦争が人を変えるのだと思いたい。潜在的にこんな悪意を持つとは信じたくない。2020/08/02
一乗寺隼人
6
久しぶりに再読。やはり映画のベースになっている『敵前党与逃亡』が圧巻です。『藪の中』形式で進む物語は何が本当で何が本当でないのか。２４年経っているから記憶があいまいというよりも当事者にとっては忘れたい記憶でもあるのでしょう。また映画も観返してみたいけど、リーフリDVDプレーヤーが動くかどうか。。。2018/04/26
dokuni_san
2
軍律を侵す理由、極限の状況下で意図したにせよせざるものだったにせよ、理不尽さのみを覚える。読み継がれるべき小説と思う。2020/02/24
