内容説明
地球環境の危機を救う、植物多様性の進化の物語。化石に記された、巧みな生殖戦略、動物との共生など、植物進化の大潮流を活写する。
目次
第1章 被子植物は裸子植物の一部にすぎない
第2章 植物は淡水から上陸した
第3章 4億5000万年前の植物大爆発
第4章 地球最初の森―葉と高さを得た維管束植物
第5章 種子植物の誕生―茎のような葉をもつ前裸子植物
第6章 地上の覇者となったシダ植物
第7章 裸子植物天下を取る
第8章 裸子植物にも花と果実があった―植物化石の宝庫 北海道のフィールドワークから
第9章 “花の時代”の幕開け
エピローグ マダガスカルの草原から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
翔亀
36
【シリーズ森27】かつての森はシダだった。林床にシダが生えているだけでなく。森まるごとがシダだった。シダが高さ20mにもなる大木となって、陸地を覆っていた。なぜなら種子植物(裸子植物+被子植物)がまだ登場していなかったからだ。時は、4億年前。古生代石炭紀といわれる時代だ。石炭のもとはシダなのだ。■生物進化はカンブリア爆発ばかりが有名で、植物の進化は片隅に追いやられている中、陸上に上がった植物の進化の歴史をやさしく語る本はそうはない。本書は植物化石ハンターの著者が、自らの発掘体験を織り交ぜながら熱く↓2022/02/25
井上岳一
3
一般向けに書かれた本だけど、やはり生物学の知識なく読むのは難しい。でも、古植物学という学問に一生を捧げている著者の、生命の多様性に対する畏敬の念に感動する。いい本だ。学問っていいな、と素直に思える。2014/07/10
takao
1
淡水から陸上へ。4億5千年前の植物爆発。北海道の植物化石2021/03/24
黒胡麻
0
陸上植物の進化の歴史。もうちょっと植物の基礎を勉強してから読み直したい2013/07/30
旅烏
0
植物の進化史を扱った一般向けの本って少ない。貴重な本。2010/11/11