内容説明
鼠小僧は徳川幕府の経済政策の手先だった。貯蓄は、誰かが使ってやらないと不況の元凶になる。貨幣は瓦でも石でもよいという先進的な勘定奉行がいた。ハリス米総領事は法外な為替レートを押し付けて大儲けした。貨幣悪鋳、つまり“ニセ金造り”で徳川幕府は栄えた。新井白石は石頭の経済音痴だった。高橋是清は世界に先駆けてケインズ政策を行った。経済学と経済史をミックスし、エンターテイメントで味付けした画期的な入門書。
目次
第1章 徳川幕府よ、永遠に!
第2章 貨幣の秘密
第3章 幕末為替レート交渉
第4章 自由放任の経済学
第5章 新しい経済理論
著者等紹介
内田勝晴[ウチダカツハル]
1945年生まれ。東京外語大スペイン科を卒業し、日本経済新聞社入社。出版局編集部次長、編集部長を経て、現在、編集委員
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感想・レビュー
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B.J.
4
●通過供給量を経済政策の最重要課題だとする経済学者のグループはマネー(通貨)を重視するかマネタリストと呼ばれる。アメリカ発の世界大恐慌は、FRBが通貨供給量を激減させたために起こった人災だと結論づけた。▼実際、1933年3月の景気の底までの間に通貨残高が三分の一まで落ち込んでいる。87年10月のブラック・マンデーの時も、FRBは迅速に通貨供給量を行い経済混乱に発展するのを防いだ。日本では、日銀は一時期通貨供給量を重視したが、通貨供給量の重要性は、ついに教訓化されなかった。 ・・・本文より 2020/02/25
nchiba
1
行動経済学のお勉強からちょっと寄り道をして経済学入門編を読んでみる。この本はマネーを中心とした経済理論をわかりやすく説明したものだ。現在の経済の状況、政治の問題などに展開して考えるネタをもらった。学習を広げる糸口になった。読みやすくてよい本だと思う。2010/07/25
AiN
0
◆2010/12/26
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- 和書
- 知のたのしみ学のよろこび