出版社内容情報
方言は劣ったことばではない。気鋭の言語学者が、差別語・日本語の乱れ・方言などについて論じ、規範と権威主義に縛られた言語を解放し生きた「民衆の言語学」の復権をとなえる。
感想・レビュー
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kenitirokikuti
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図書館にて。発行、社団法人農山漁村文化協会で、人間選書37である。田中克彦氏は昭和9年生まれ、氏が1970年代に40歳ぐらいのときに書いた雑文集である。大学出のインテリが、都の出身でないからといって、人民ないし民俗に肩入れするのは……いや、それこそがオールドスクールのインテリの様か。田中氏のことばの端々から得たのは、帝国では軍隊が民主を大いに教化したのであって、学問(≒大学)の自由(フライハイト)は近代国家の支配システムに抵抗し批判せねばならない、という感覚であった。2021/08/30
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