出版社内容情報
西欧文化の黎明ロマネスク。神の栄光のために夢想した芸術家たちの作品を人々の生活のなかに位置づけた、中世史の第一人者による名著。図版多数。
内容説明
本書は、「神の栄光のために…制作された…傑作をとりまくものや、傑作がその上にそそり立つ曖昧で豊饒なさまざまなもの」について語っている。物質的諸条件からくるもの、そして具体的な“原料”を提供するものと、一方、非物質的なものに属し、かつ、前代から受け継がれた、思想や価値の体系、また形体の体系とが、いかにして芸術作品のなかで分節されるかがテーマである。
目次
黎明
1 ローマ的芸術の運命(地上の王たち;ローマの現存)
2 封建領主(三つの階級;騎士たち;救済)
3 修道士(神の怒り;修道院の役割)
4 目に見えないものの追求(典礼;世界の秩序;入口)
断章