内容説明
百余年前に日本の造形が欧米でブームとなった。そして今、自然に学ぶことの重要性が指摘されている。縄文の紋様、茶の湯、浮世絵、江戸小紋から、アールヌーヴォーとアールデコ、機能主義、ポスト・モダン、さらにはブランドブーム、CG技術まで、歴史を振り返りつつ、形の重要性を考えてみよう。わかりやすい60章のコラムが、日本の形の秘密を明らかにする。
目次
1 ジャポニズムの形
2 紋様と装飾文化
3 20世紀の様式
4 形の原理と複雑系
5 IT時代の形
形と感性―まとめに代えて
著者等紹介
三井秀樹[ミツイヒデキ]
1942年東京都生まれ。東京教育大学教育学部卒業。同大学教育学専攻科芸術学専攻修了。筑波大学芸術学系教授。専攻は構成学。メディアアート
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
愛奈 穂佳(あいだ ほのか)
4
【ココロの琴線に触れたコトバ】人は誰でも、センスのよい服やもちものに憧れるが、肝心のセンスがその人になければ、センスのよいものを見分けることができない。2014/12/30
けんたろう
2
主に日本とヨーロッパ、アメリカの美術、建築、産業を広く浅く扱っている。美味しいところを一通り読めるのでなかなかいいんだけど、著者の三井秀樹さんのニッポンLOVEが鼻についた。何でもかんでも最後には「昔のニホンすげえ」だもん。もとが新聞(公明新聞っていう公明党の機関紙らしい…)の連載で、各章ごとに起承転結の結が来るっていう構成上仕方ないのかもしれないけれど、文庫で読むとしつこい。 著者は18世紀くらいのニホンに幻想いだきすぎだと思う。嫌いよりはいいけどさ。2017/01/09
Naota_t
1
2011/12/17 2011/12/17
まさお
1
最近ITITなどのアートの形が流行っているが基本は粘土を作ったりと形に落としこんでいくということに共感した。 美は色々なものに触れながら作っていくということに納得2013/12/06
adelita
0
古くから伝わる日本人の美意識と、現代のグラフィックアートやフラクタル図形の話などなど。新聞連載をまとめたものなのでやや散漫な感もありますが、一編一編が短いので読みやすく、いろんなトピックが出てきて面白かったです。美意識を涵養すべきという主張にはその通りだと思うばかり。センス磨こう。良いものいっぱい見よう。2013/05/23