出版社内容情報
安土桃山時代の智将。転変後秀吉に仕え、「表裏比興の者」と評された事跡を検証し実像に迫る初伝。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
中島直人
5
(図書館)信繁に比べて少し存在感が薄い印象があったが、実際の事績は正に戦国の梟雄。もっと高く評価されるべき人物だと思う。2022/04/26
ミスト
4
これを読まずに真田を語る資格なし(過激派)2016/12/09
電羊齋
1
「豊臣大名」化するまでの真田昌幸、特に武田家臣時代について詳しい。個人的に面白かったのは、吾妻・沼田領での昌幸権力の性格とその変化。吾妻・沼田領に対し、勝頼から委任された軍事指揮権のみを行使する段階から、次第に昌幸自身の領主権行使へと移行し、やがて武田氏滅亡後の現地国衆の家臣団化、現地の領国化へと進展していく過程が文書史料により明示されている。その他にも父幸綱(幸隆)など真田一族の動向、天正十年(1582)以降の真田氏領国制下での在地支配の実態など、興味深い内容が多い。2016/10/01
小豆龍
1
結構あっさり読み終わってしまった。そもそも初版が1996年なので、最近出ている書籍で事前知識がかなりあったのが、読みやすかった原因なのかなと思っている。これだけの厚みがあっても穴だらけというところが悲しくもある。2016年になったらどなたか新たに書いてくれませんかね。真田昌幸。2014/09/01
MUNEKAZ
0
昌幸を「忠誠心に厚い」と評しているのが印象的。三男で家督を継ぐはずでなかった自分を取り立ててくれた武田家への忠誠心、沼田領問題で有利な裁定をしてくれた豊臣政権への忠誠心、そういったものを考えると昌幸に対する見方もそう見えてくるので面白かった。息子の信幸、信繁もそれぞれ一人前の大名として取り立ててくれた徳川家、豊臣家への忠誠心を貫いたと思えば、忠に厚く筋を通す真田家という考え方もありだと思った。2015/11/01