出版社内容情報
日本史における賤民を西洋の奴隷のカテゴリーで捉えた明治中期刊行書の復刊。古事記を始め約500の史書から賤民に関する部分を要約し，その起原，歴史などを詳述した大著。
第１章 奴隷の起原
第２章 奴隷の定義
第３章 世期の区別
第４章 上世期甲部奴隷の種類
第５章 上世期甲部通論
第６章 上世期乙部奴隷の種類
第７章 上世期乙部通論
第８章 中世期奴隷の種類
第９章 中世期通論
第１０章 近世期奴隷の種類
第１１章 近世期通論
第１２章 三世期奴隷の概数
第１３章 奴隷境遇の概要及び服役の有無
第１４章 奴隷種類表
第１５章 奴隷系統図
第１６章 奴隷類似の良民の品種
第１７章 結論
◎賤民史のインデックス―浩瀚『日本奴隷史』について―［塩見鮮一郎］
目次
奴隷の起原
奴隷の定義
世期の区別
上世期甲部奴隷の種類
上世期甲部通論
上世期乙部奴隷の種類
上世期乙部通論
中世期奴隷の種類
中世期通論
近世期奴隷の種類
近世期通論
三世期奴隷の概数
奴隷境遇の概要及び服役の有無
奴隷種類表
奴隷系統図
奴隷類似の良民の品種
結論
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
cronoq
3
この本は明治２２年に執筆されるも大正１５年まで出版されなかった。手元にあるのは平成８年に出版された復刻版。「奴隷といふは、要するに最も発達を期する所の社交的動物たる人間の中に在りて、心身の自動自活を許されざる不自由の種類」との定義に基づき、江戸以前の日本における賤民の歴史を、古事記以来の数百に及ぶ文献を丹念に読み、調べ上げた大作。この定義に従えば、昭和の世になっても平成の世になっても、この国には奴隷が存在している、そう認めざるを得ない。2011/02/26
