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目次
萩(久保田万太郎)
朝顔(志賀直哉)
花十日(永井龍男)
ひがん花(五所平之助)
ななかまど(井伏鱒二)
きのふけふの草花(南方熊楠)
風に翻へる梧桐の実(牧野富太郎)
しだれ桜の問題(柳田国男)
樹木の不思議(薄田泣菫)
薔薇(西脇順三郎)
バラの庶民性(田河水泡)〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あ げ こ
9
なんと言っても室生犀星。大いに庭を語る。大いによしあしを語る。大いにその執心っぷり、その傾倒っぷりがわかる。もう愛が凄い。じめっとしていて、しつこくて、熱い。愛でる、(とんでもなく濃い)熱情を捧ぐ、こだわる。切実さは最早陰湿さに。あとはやはり龍胆寺雄が凄い。サボテン愛。まず語り始める際の立ち位置の意外さ。どれだけサボテンに重きを置いているのかがわかると言うか。深く心を傾け続け、そこに達したのだな、と思う。大変面白い。2016/05/29
Erica
1
必要な情報は作中で述べてくれる小説と違い、随筆はこんなに読みづらいものだったかと、自分の読書力の低下に衝撃。人も植物も物知らず過ぎてな…。いい練習になりました。園芸といっても畑の規模から小庭や鉢植え、木花だったり果樹野菜だったり、それぞれの生活の中にある園芸が見えて面白い。杉浦明平の「酸味のない蜜柑を『ばかみたい』といって食べない。」に衝撃を受けて柑橘を買う時の見る目が変わった。柳宗民氏のあとがきに編集の意図がよく表れていて、他にも柳氏の著作を読んでみたいなと思った。2021/04/05