内容説明
本巻では、地域紛争の世界的文脈を、地域の内側から照射した諸論文を手がかりにして、今日の世界危機が、どのような形で地域紛争の枠組みとなっているか、ということを立体的にとらえようとしている。本巻に収録されている諸論文は、世界危機が、世界システムの周辺部でつくりだしている社会・経済・政治的な歪みが地域紛争の背景となっていることについて、幅広い立場から光をあてたものである。
目次
第3世界、南北関係、東西関係における三層危機(サミール・アミン)
世界危機と新国際経済秩序(テオトニオ・ドスサントス)
ヨーロッパ、その中心と周辺の対立(タマス・センテス)
世界的文脈におけるアジアの地域的安全保障(ラシェードディン・カーン)
経済的依存、地政学、および脱植民地国家(ウィリアム・M・サザーランド)
超大国対立の中のアフリカ(ヤシュ・タンドン)
ラテンアメリカにおけるトランスナショナル化と政治変化(ホセ・アグスティン・シルバ―ミチェレーナ)
グローバル戦略ゲームの中のヨーロッパ(シルヴェー・ブルカーン)