出版社内容情報
人類が直面する未解決の大問題である貧困。世界金融危機以降、閉塞感を増す社会に一筋の光となるマイクロファイナンスの思想と実際に迫る。
内容説明
貧困は遠い国の出来事ではない。統計によれば、日本でも五日に一人の割合で餓死者が発生している。貧困に苦しむ人々を救うために、バングラデシュで始まったマイクロファイナンスはアメリカ、フランスなど先進国でも、その力を発揮している。担保のない人々に融資をしながら、貸倒れ率一~二%という実績を残す「驚異の金融」―これは日本の貧困問題にも有効か。この国の貧困の現状をデータに基づき明らかにし、導入の可能性に迫る。
目次
序章 日本でマイクロファイナンスが普及しない理由
第1章 深刻化する貧困
第2章 マイクロファイナンスとは何か
第3章 先進国のマイクロファイナンス
第4章 日本版ビジネスモデル
第5章 公の限界と民の限界
第6章 共感のある社会
第7章 私たちにできること
終章 マイクロファイナンスの先にあるもの
著者等紹介
菅正広[カンマサヒロ]
1956年福島県生まれ。1980年東京大学経済学部卒業、同年大蔵省入省。1984年英国ケンブリッジ大学修士(MA)。相馬税務署長、国税庁・証券局課長補佐、主計局主査、OECD(経済協力開発機構)室長、財務省国際局・関税局課長、預金保険機構部長、大臣官房参事官などを経て、北海道大学公共政策大学院教授。2009年7月より、鉄道建設・運輸施設整備支援機構理事(役員出向)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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