中公新書ラクレ
「買い物難民」をなくせ!―消える商店街、孤立する高齢者

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  • サイズ 新書判/ページ数 265p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121504531
  • NDC分類 367.7
  • Cコード C1236

出版社内容情報

商店街の衰退、クルマ社会化の進展等の理由により買い物が困難になっている人たちの実状と当事者並びに自治体等の対応策を綴る。

内容説明

昔からの商店街はいまやシャッター通り。大型スーパーは徒歩圏外。自家用車はない…日々の買い物に苦労を強いられる「買い物難民」が増大している。過疎地や古い団地だけではなく、日本全国いたる所に広がりつつある現状を伝え、政府・地方自治体や市民が何をすべきなのかを訴える。

目次

第1章 その後も深刻な状態が続いている―過疎地の問題ではない
第2章 市民・民間の新しい動き―買い物支援へ向けた各種試み
第3章 自治会・町内会・NPOの動き―送迎・バス運営と朝市
第4章 自治会・町内会・共同組合の動き―「まちやぐぁ」を作る
第5章 中央・自治体政府の新しい動き―そして各政党の買い物難民対策
第6章 市民の反対運動と自治体政府の姿勢―大型店出店への異議申し立て
第7章 新たな大店法を早急に―大型店出店に対する規制強化を
第8章 求められる新たな「市民倫理」―そして朝市・まちやぐぁを

著者等紹介

杉田聡[スギタサトシ]
1953年埼玉県に生まれる。帯広畜産大学教授(哲学)。専門はカント倫理学だが、各種の現代的諸問題について考察してきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

27
買い物難民を生んだのは規制緩和で経産省の責任(23頁~)。TPPも原発も経産省。買い物難民は1千万人をはるかに超える(32頁~)。全国各地の事例(北海道から沖縄まで)が紹介されている。規制緩和し過ぎて、重要なのは、規制を強めること(202頁)。経産省の責任を強調されている(205頁)。イオンも槍玉に上がっている(206頁)。地域に生活する、商店街に依存して生きる市民、高齢市民と、事業者との調整の必要を考慮する必要がある。2016/01/04

Humbaba

3
インターネットによって、店に行かずとも欲しい物を購入することは不可能ではない。しかし、誰もがそのような技術に親しみを覚えているわけではない。また、そもそも人と人が触れ合うというのは生きていくために最も基本的で、そして重要な要素である。買い物というのは、人と人が触れ合うためにも必要な行動でもある。2013/07/03

takizawa

3
買い物難民を生んだ背景には大店法廃止・大店立地法の規制緩和/撤廃があるというのが著者の見立て。この本では,買い物難民をなくすための先進的な取り組みについて書かれている。買い物難民は大都市圏でも起こりうる。需要はあるのに,それが近所の徒歩圏のスーパーではなく,車社会を前提にしたショッピングモールに取られてしまう。結果として,車に乗れる人は特に不便を感じないが,車に乗れない人は日々の生活必需品を調達するのに難儀する。次は経営者サイドの視点からの買い物難民についての考察も読んでみたい。2013/07/08

小島輝彦

2
買い物難民。大切な問題。色々な仕組みやビジネスが、どんどん出てくると良い。2019/02/14

Tsutomu Yamamura

2
「買い物難民は、まちづくり三法(その実態はまちこわし三法)なかでも大店立地法を通じて巨大店舗群を林立させるという1990年代以降の経産省・自民党政府の大失政から生まれた。」というのが著者の基本的な認識。そこに賛同しなくても、十分に読みごたえがある本だと思います。「既存の商店も大型店も基本的に同じものを売っているのだから、既存の商店が大型店の影響を受けるのは当然であり、新たな規制が必要だ。マイカーを利用して大規模店を利用している市民は、商店街の衰退に対して一定の責任がある。」賛否それぞれあるでしょうね。2013/06/16

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