出版社内容情報
企業の統治は誰がどのように行うべきなのか? 最新の経営課題をデータ、事例を豊富に織り込んで体系的に解説する生きたテキスト。 コーポレート・ガバナンス(企業統治)の向上は20年近く前から叫ばれてきましたが、多くの企業にとって努力目標の域を超えず、株主重視の是非を問う論争に終始するのがほとんどでした。しかし、相次ぐ会社法の改定、コーポレート・ガバナンスコード制定、統合報告書制度などによって、日本企業もこの問題を直視し、体制を作らざるをえなくなっています。社外取締役の増加もその現れです。コーポレート・ガバナンスは単なる経営学の特殊領域から、多くのビジネスパーソンにとって必須の知識とされる時代になっているのです。
本書は、経営者をどのように規律付けるか、企業(株式会社)をいかに統治すべきか、を解説するコーポレートガバナンスの初の体系的テキスト。本書によって、企業や金融機関等に勤務する場合に必要となるコーポレート・ガバナンスに関する知識や考え方を修得することができます。また現在非常に人数が増えている社外取締役にとって格好の手引き書となるとともに、将来、経営者あるいは投資家として企業経営に関わる人々にとっても参考となります。
筆者は、金融実務で株主・市場・企業の関係を理解し、ハーバードビジネススクールで経営学をマスター、東京大学で組織運営とガバナンスの実務を担ってきた。本書は東京大学経済学部・一橋大学商学部で行ってきた講義の書籍化。著者は、そのキャリアを評価され、一橋大学で教鞭を執るとともに社外取締役として実践にうつしています。
第?部 コーポレートガバナンスとは何か
第1章 コーポレートガバナンスの捉え方
第2章 コーポレートガバナンスの理論
第3章 規律付けのメカニズム
第4章 資本コストと資本政策
第?部 日本企業のコーポレートガバナンスの変遷
第5章 日本の株式会社のしくみ
第6章 戦後日本企業のコーポレートガバナンス
第7章 高まる株式市場と投資家の役割
第8章 激変の時代??1990年代以降の改革
第?部 コーポレートガバナンスの実践
第9章 取締役及び取締役会の役割
第10章 役員報酬と報酬委員会
第11章 情報開示と内部統制
第12章 エンゲージメントと議決権行使
第13章 M&Aと買収防衛策
第14章 企業を取り巻く多様なステークホルダー
江川 雅子[エガワマサコ]
著・文・その他
内容説明
経営者をどのように規律付けるか、企業(株式会社)をいかに統治すべきか―。相次ぐ会社法の改正、コーポレート・ガバナンスコード制定、統合報告書などによって、コーポレートガバナンス(企業統治)問題を直視し、体制を作らざるをえなくなった日本企業。社外取締役としての経験も踏まえて、コーポレートガバナンス研究の第一人者が、理論、歴史的背景、実務的知識をバランス良く解説する。実務にも役立つ待望の体系的テキスト。
目次
第1部 コーポレートガバナンスとは何か(コーポレートガバナンスの捉え方;コーポレートガバナンスの理論;規律付けのメカニズム;資本コストと資本政策)
第2部 日本企業のコーポレートガバナンスの変遷(日本の株式会社のしくみ;戦後日本企業のコーポレートガバナンス;高まる株式市場と投資家の役割;激変の時代―1990年代以降の改革)
第3部 コーポレートガバナンスの実践(取締役及び取締役会の役割;役員報酬と報酬委員会;情報開示と内部統制;エンゲージメントと議決権行使;M&Aと買収防衛策;企業を取り巻く多様なステークホルダー)
著者等紹介
江川雅子[エガワマサコ]
一橋大学大学院経営管理研究科教授、東京大学経済学部非常勤講師、東京海上ホールディングス社外取締役、三井不動産社外取締役、AGC(旧旭硝子)社外取締役。ニューヨーク及び東京で外資系投資銀行に勤務の後、ハーバード・ビジネス・スクール日本リサーチ・センター長を経て、東京大学理事として大学経営に携わる。2015年より現職。税制調査会、財政制度等審議会、財務省政策評価懇談会、日米文化教育交流会議ほかの委員、世界経済フォーラムのGlobal Agenda Councilメンバーを歴任。東京大学教養学部卒業。ハーバード・ビジネス・スクール修了(MBA)。一橋大学大学院商学研究科博士課程修了、商学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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