講談社のビジネスパーソン向けの早朝講座をベースにして、
佐藤版『おとなの教養』が展開されています。
命令調の書名、著者が目を見開いた帯のモノクロ写真と、気
合いが入っていること夥しいですが、当然中身も単なる大人
の教養で済む訳もなく、過剰な程の刺激に満ちた科目が続い
ています。
第一章では、旧日本陸軍の現場で部隊を動かす人たちを教育
するための基本マニュアルである、『作戦要務令』を取り上
げます。
肝は「うまくやれ」であり、日本の組織における独断専行の
要領を学びます。
第二章は、宗教入門です。
国立追悼施設の持つ宗教性、預言者は神様に呼ばれ常に議論
をするが故にユダヤ教の世界で論理が発達する、イスラムと
ユダヤ教・キリスト教の間の「罪」に対する感覚の違い、ロ
シア正教とカトリックの和解の根底にあるウクライナ・ユニ
エイト教会を巡る手打ち、といった指摘が、特に印象に残り
ました。
第三章では、論理学を取り上げます。
野矢茂樹氏の著書を基にした例題により、理解が捗ります。
論文は起承転結では困る、という引用文にも、そう言えばと
納得させられました。
第四章では、地政学を取り上げます。
著者の経験による、外交官の現場での「封じ込め」が開陳さ
れ、現状での劣化ぶりが伝えられます。
今後の中央アジア情勢が危惧され、改めて山の地政学が注目
されて行きます。
イギリスの帝国支配と日本の沖縄に対する植民地支配が類比
されます。
第五章では、貧困が取り上げられます。
その中心は、『資本論』における「商品」についての解説と
なります。
子供に投資する時代の表象として、モンテッソーリ教育が紹
介されます。
第六章では、日本近現代史が取り上げられます。
ディルタイの解釈学や北朝鮮のチュチェ思想、満州事変が解
説されます。
「結局、外交というのは力と力の均衡線で決まります。」と
いう著者の言葉は、今後の日本の国力に重く、伸し掛かって
来ます。
第七章では、武器としての数学が取り上げられます。
共通一次試験導入以後のことでしょうか、学生の数学力の地
盤沈下が深刻なものになって来ています。
高級官僚までもが、数学力が無いという指摘には、高橋洋一
氏の言葉を想起しました。
最後には「おわりに」として、「体験的読書術」が登場しま
す。
読書による具体的な学習法がみっちりと出て来ますので、大
いに参考にして下さい。
早朝講座がベースということからか、とても読み易く、各話
題とも引き付けられ、大いなる刺激を受けることが出来まし
た。
この刺激によって、自ら計画を立て実践するといった流れに
こそ、教育の本質が見出せます。
真面目に学習すれば、80年代初頭の大手予備校のように、直
ぐに効果を発揮することでしょう。
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牙を研げ 会社を生き抜くための教養 (講談社現代新書) 新書 – 2017/4/19
佐藤 優
(著)
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胃袋がちぎれるような毎日を送る企業人必読! 〈知の巨人〉が、ビジネスパーソンに送る、知力と人間力を高める驚きの講義!「旧日本陸軍マニュアルに学ぶ仕事術」「世界のエリートの思考法を理解するための宗教入門」「論理の崩れを見抜く力の鍛え方」「地政学を知ることで、激動する国際情勢がわかる」「資本主義という世の中のカラクリを掴む」「エリートの数学力低下という危機」「本をいかに選び、いかに読むか」……
胃袋がちぎれるような毎日を送る企業人必読!
〈知の巨人〉が、ビジネスパーソンに送る、知力と人間力を高める驚きの講義!
・旧日本陸軍マニュアルに学ぶ仕事術
・世界のエリートの思考法を理解するための宗教入門
・論理の崩れを見抜く力をいかに鍛えるか
・地政学を知ることで、激動する国際情勢がわかる
・資本主義という世の中のカラクリをつかむ
・これだけは知っておきたい日本近現代史
・エリートの数学力低下という危機
・本をいかに選び、いかに読むか……
会社の内外を生き抜くために欠かせないほんとうの教養とは?
組織論から宗教学の基本まで、知の巨人が総合知を伝授!
「私は『教養のための教養』という類いの教養主義には反対だ。教養は、直接もしくは間接に、仕事や生活と結びつかなくてはならないと思っている。私自身が過去に教養関連で出したのはほとんどが、『間接に』役立つ、哲学、神学、マルクス経済学、歴史学などの本だった。今回は、『直接に』役立つ本を作ってみようと思った」
「ビジネスパーソンは、激しい競争のなかで生きている。この現実を踏まえたうえで、教養について考えてみた。誰も公言はしないが、組織のなかで生き残るためには『狡さ』が必要だ。例えば、本書のなかでも強調しているのが、独断専行だ。一般には独断専行は、旧大日本帝国の悪弊で、組織の病理であると断罪されている。しかし、実際、官庁でも民間企業でも、仕事で評価される人は、独断専行の使い方をよく心得ている。ただし、状況判断をせずに独断専行をすると、過剰な責任を追及されるリスクがある。落とし穴に落ちないように注意しつつ、上手に立ち回る方法についても本書ではかなり踏み込んで書いた」--(「まえがき」より)
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・論理の崩れを見抜く力をいかに鍛えるか
・地政学を知ることで、激動する国際情勢がわかる
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・これだけは知っておきたい日本近現代史
・エリートの数学力低下という危機
・本をいかに選び、いかに読むか……
会社の内外を生き抜くために欠かせないほんとうの教養とは?
組織論から宗教学の基本まで、知の巨人が総合知を伝授!
「私は『教養のための教養』という類いの教養主義には反対だ。教養は、直接もしくは間接に、仕事や生活と結びつかなくてはならないと思っている。私自身が過去に教養関連で出したのはほとんどが、『間接に』役立つ、哲学、神学、マルクス経済学、歴史学などの本だった。今回は、『直接に』役立つ本を作ってみようと思った」
「ビジネスパーソンは、激しい競争のなかで生きている。この現実を踏まえたうえで、教養について考えてみた。誰も公言はしないが、組織のなかで生き残るためには『狡さ』が必要だ。例えば、本書のなかでも強調しているのが、独断専行だ。一般には独断専行は、旧大日本帝国の悪弊で、組織の病理であると断罪されている。しかし、実際、官庁でも民間企業でも、仕事で評価される人は、独断専行の使い方をよく心得ている。ただし、状況判断をせずに独断専行をすると、過剰な責任を追及されるリスクがある。落とし穴に落ちないように注意しつつ、上手に立ち回る方法についても本書ではかなり踏み込んで書いた」--(「まえがき」より)
- 本の長さ288ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2017/4/19
- 寸法10.6 x 1.2 x 17.4 cm
- ISBN-104062884216
- ISBN-13978-4062884211
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商品の説明
著者について
佐藤 優
1960年東京都生まれ。作家、元外務省主任分析官。1985年に同志社大学大学院神学研究科修了後、外務省入省。在ロシア日本国大使館勤務などを経て、本省国際情報局分析第一課に配属。主任分析官として対ロシア外交の分野で活躍した。2005年に著した『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて』で鮮烈なデビューを飾り、翌2006年の『自壊する帝国』(いずれも新潮社)で大宅壮一ノンフィクション賞、新潮ドキュメント賞を受賞。現代新書に訳・解説『現代語訳 貧乏物語』がある。
1960年東京都生まれ。作家、元外務省主任分析官。1985年に同志社大学大学院神学研究科修了後、外務省入省。在ロシア日本国大使館勤務などを経て、本省国際情報局分析第一課に配属。主任分析官として対ロシア外交の分野で活躍した。2005年に著した『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて』で鮮烈なデビューを飾り、翌2006年の『自壊する帝国』(いずれも新潮社)で大宅壮一ノンフィクション賞、新潮ドキュメント賞を受賞。現代新書に訳・解説『現代語訳 貧乏物語』がある。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2017/4/19)
- 発売日 : 2017/4/19
- 言語 : 日本語
- 新書 : 288ページ
- ISBN-10 : 4062884216
- ISBN-13 : 978-4062884211
- 寸法 : 10.6 x 1.2 x 17.4 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 253,472位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,495位講談社現代新書
- - 17,770位投資・金融・会社経営 (本)
- - 49,531位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
元外交官で文筆家。ロシア情報収集・解析のエキスパート。魚住昭/ジャーナリスト。ノンフィクションに著作多数。青木理/ジャーナリスト。元共同通信記者。『日本の公安警察』『絞首刑』など著作多数。植草一秀/経済学者。日本経済、金融論が専門。(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 誰が日本を支配するのか!?政治とメディアの巻 (ISBN-13:978-4838721566)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2018年7月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
このご時世において、佐藤優の「組織サバイバル論」は
なかなか貴重なコンテンツだと思います。
というのも、彼自身が組織の不条理にも巻き込まれながら
なんとか今まで生き残ってきているから、説得力があるのです。
巷のビジネス書には、キャリア論、ビジネス論、仕事論、スキルアップ論などが
まことしやかに書かれています。
もちろん、それらの内容は正しいのは事実なのですが、
組織(特に日本の組織)で仕事をする場合、
それらのスキルだけでは不十分です。
では何が必要なのか、という疑問が湧いたときに
この本を読んでみると、ヒントがいくつか得られると思います。
なかなか貴重なコンテンツだと思います。
というのも、彼自身が組織の不条理にも巻き込まれながら
なんとか今まで生き残ってきているから、説得力があるのです。
巷のビジネス書には、キャリア論、ビジネス論、仕事論、スキルアップ論などが
まことしやかに書かれています。
もちろん、それらの内容は正しいのは事実なのですが、
組織(特に日本の組織)で仕事をする場合、
それらのスキルだけでは不十分です。
では何が必要なのか、という疑問が湧いたときに
この本を読んでみると、ヒントがいくつか得られると思います。
2020年4月12日に日本でレビュー済み
元外交官の佐藤優氏の教養講座をまとめたもの。日本陸軍のマニュアルには経営者向けの『統帥要領』と中間管理職向けの『作戦要務令』があり、組織でうまく立ち回るための考え方を記し圧倒的に参考になるのは後者。近現代史を学び直すには東大教授の加藤陽子『戦争の日本近現代史』と夫で予備校講師の野島博之『謎解き日本近現代史』を読めばわかりやすい。論理力を学ぶには野矢茂樹『論理トレーニング101題』の精読が有効。偏差値をつり上げるために文系の受験科目から数学が省かれたのは不幸なこと。
自分に役立ちそうなことをかいつまんで参考にしたい一冊です。
自分に役立ちそうなことをかいつまんで参考にしたい一冊です。
2017年11月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まず、表紙が他の著作とだいぶ雰囲気が違う。黒い背景黒いシャツの写真。イメージは黒豹だろうか。タイトルも「牙を研げ」だし。このあたりは編集者の工夫だと思う。
中身は勉強会や後援会の加筆修正だが、コストパフォーマンスが非常に高いと感じた。ビジネスパーソンに役立つように書かれている本で、かつきっと役に立つだろうと思える。今まで著者を知らないビジネスパーソンにもリーチしようとする意思と加えて満足させようという意思が具現化された良い本だと思う。内容がマンネリ気味と感じていた著者のファンも納得できるコスパではないだろうか。
中身は勉強会や後援会の加筆修正だが、コストパフォーマンスが非常に高いと感じた。ビジネスパーソンに役立つように書かれている本で、かつきっと役に立つだろうと思える。今まで著者を知らないビジネスパーソンにもリーチしようとする意思と加えて満足させようという意思が具現化された良い本だと思う。内容がマンネリ気味と感じていた著者のファンも納得できるコスパではないだろうか。
2017年8月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ビジネスパーソンとして、必要な教養力を付ける為の参考になる本です。
2017年5月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
色んな角度からものが考えられました。とくに数学はもう一度勉強して見ようと思います。
2017年6月1日に日本でレビュー済み
物事の本質を把握することは非常に困難であり、相応の知識や経験が必要です。
この本を読んで、自身が如何に無知であり、未熟であったか再認識しました。
良書を精読し、その要諦を実践することで、僅かながら成長が出来るかもしれないと感じました。
この本を読んで、自身が如何に無知であり、未熟であったか再認識しました。
良書を精読し、その要諦を実践することで、僅かながら成長が出来るかもしれないと感じました。
2017年6月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ダウンロードできません。SoftBankのIphoneでは×。KDDIのIphoneではOK。なにが悪いのか???もちろんKindolではOK。