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ラグビーをひもとく 反則でも笛を吹かない理由 (集英社新書) 新書 – 2016/7/15
李 スンイル
(著)
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購入オプションとあわせ買い
複雑な「ルール」の中にラグビーの「精神」がある!
2015ワールドカップ日本代表の活躍で、ラグビーへの関心は飛躍的に高まった。この熱気は、2019ワールドカップ日本開催へと続くだろう。
ラグビーは、そのスピードと迫力に圧倒されるが、反面、「ルールが分かりにくい」という声も多い。なぜボールを前に投げられないのか? なぜ、反則があってもレフリーが笛を吹かずに「流す」のか?
本書では、公認レフリーの資格を持つ著者が、ラグビーの歴史とゲームの仕組みを丁寧にひもとき、競技の奥深さとワンランク上の観戦眼を提示する。入門書でありつつディープな、画期的ラグビー教本!
[著者情報]
李淳馬日(リ スンイル)
一九六一年生まれ。フリーライター。著書に『もう一人の力道山』(小学館)、『青き闘球部』(ポット出版)、『日本ラグビー未来への挑戦』(共著、双葉社)、『ラグビーのみかた』(共著、成美堂出版)など。月刊誌『ラグビーマガジン』にてルール、レフリングに関する連載コラムを執筆中。関東ラグビーフットボール協会公認レフリー。一般社団法人「ラグビー・レフリー・リサーチ・センター」理事。
2015ワールドカップ日本代表の活躍で、ラグビーへの関心は飛躍的に高まった。この熱気は、2019ワールドカップ日本開催へと続くだろう。
ラグビーは、そのスピードと迫力に圧倒されるが、反面、「ルールが分かりにくい」という声も多い。なぜボールを前に投げられないのか? なぜ、反則があってもレフリーが笛を吹かずに「流す」のか?
本書では、公認レフリーの資格を持つ著者が、ラグビーの歴史とゲームの仕組みを丁寧にひもとき、競技の奥深さとワンランク上の観戦眼を提示する。入門書でありつつディープな、画期的ラグビー教本!
[著者情報]
李淳馬日(リ スンイル)
一九六一年生まれ。フリーライター。著書に『もう一人の力道山』(小学館)、『青き闘球部』(ポット出版)、『日本ラグビー未来への挑戦』(共著、双葉社)、『ラグビーのみかた』(共著、成美堂出版)など。月刊誌『ラグビーマガジン』にてルール、レフリングに関する連載コラムを執筆中。関東ラグビーフットボール協会公認レフリー。一般社団法人「ラグビー・レフリー・リサーチ・センター」理事。
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2016/7/15
- 寸法10.8 x 1.3 x 17.4 cm
- ISBN-104087208435
- ISBN-13978-4087208436
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登録情報
- 出版社 : 集英社 (2016/7/15)
- 発売日 : 2016/7/15
- 言語 : 日本語
- 新書 : 256ページ
- ISBN-10 : 4087208435
- ISBN-13 : 978-4087208436
- 寸法 : 10.8 x 1.3 x 17.4 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 115,140位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 248位集英社新書
- - 934位ノンフィクションのスポーツ
- - 3,263位スポーツ (本)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年7月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ラグビーの難しいルール へんてこなルール などの疑問を歴史からひも解いてくれるよき本です。ラグビー経験者ではないので、筆者の言いたいこと全てを理解できませんが思いが伝わります。何事も歴史から学ぶことが、本質の理解には大事だと改めて感じました。
2016年7月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
プレーヤー、レフリーその他ラグビーに関心のある全ての人へ
ラグビーのバイブルだ!
ラグビーのバイブルだ!
2016年9月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
図書館で読み、気に入って購入しました。小学5年生の国語学習に使用しています。
2016年8月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
特にラグビー憲章については、すべてのラグビー人が共有すべき最重要事項。
2020年6月9日に日本でレビュー済み
読み進むうちに著者のラグビー愛がひしひしと伝わってきます。カバーの『ゲームの「スピリット」を知れば、ルールの「意味」が分かる』はラグビーという競技の本質を簡潔に現わしていると思います。副題の『反則でも笛を吹かない理由』は、「ラグビーはルール(規則)ではなくロー(法)の下でプレーされる」(38頁)であり、ラグビー審判の責務は厳格に反則を取り締まることではなく「いかに楽しく、円滑に、安全に試合を進めるか」ということです。サッカーも基本的に同じです。いずれも慣習法(Common Law)が優先するイングランド発祥のスポーツだと思いました。アドバンテージが頻繁に採用されるのもその精神からでしょう。アメフトのようにファウルがあればどんな状況でもフラッグを投げてプレーを止めてしまうのは、下種の極み。
確かにちょくちょくルールが変わるのは「ラグビーはよくわからない」という一つの理由ですが、「いかに楽しく、円滑に、安全に試合を進めるため」ということを知れば容認できるかもしれません。しかし、高校時代と同じくトライは4点と思っていたので、今は5点ももらえることには驚きました。被ペナルティ側がキック(パント)でダイレクトにタッチを割って陣地を取り戻した場合、再び被ペナルティ側のラインアウトで始まることは、与ペナルティ側は二重のペナルティを負うことになるので納得できませんね。本書を読んでもやはりラグビーは難解ですがその理由が少しわかった気がしました。
確かにちょくちょくルールが変わるのは「ラグビーはよくわからない」という一つの理由ですが、「いかに楽しく、円滑に、安全に試合を進めるため」ということを知れば容認できるかもしれません。しかし、高校時代と同じくトライは4点と思っていたので、今は5点ももらえることには驚きました。被ペナルティ側がキック(パント)でダイレクトにタッチを割って陣地を取り戻した場合、再び被ペナルティ側のラインアウトで始まることは、与ペナルティ側は二重のペナルティを負うことになるので納得できませんね。本書を読んでもやはりラグビーは難解ですがその理由が少しわかった気がしました。
2016年9月7日に日本でレビュー済み
トライとコンバージョンキックの関係
ラインアウトに両チームが並ぶ背景
キャプテン重視の文化
同じ発祥のスポーツでありながら、サッカーと異なり、ラグビーはその起源を色濃く残しているのである。
元高校ラグビー部のコーチが、一般人に、異文化としてのラグビーの扉を開く一助として書いた本である。
筆者もラグビーのルールブック「競技規則」を最初に読んだのは、けがをしてプレーできず、回復の合間にレフリーをしていた頃だという。プレイヤーだけだったころには、ルールなどに興味なかったのかもしれない。
プレイヤーの諸君も本書を読んで感じるモノがあるのではないだろうか。ルールの詳細は第1章以降に書いてあるので、ルールの再確認に役立つだろう。スローフォワードの判定方法はなるほどだったし、ラグビーを見始めた者にとってはキックチャージなど知らないであろう。
私のようにラグビーをしたことのない者にとっては、きっとルール云々などよりもラグビー文化論の方が興味深いと思う。
・ウェブエリス伝説の実像
・GBの複雑なお国事情
・今も祭りとしてのラグビーがある村が存在する
・ラグビーから派生したアメフトのルール制定には大統領がかかわっていた。
などなど。
村の祭りもどんなものなのか、実際に一度見てみたいなあと思うし、アメフトの箇所を読んで、アメリカ映画でアメフトが良く出てくる理由がわかったような気がした。イギリスに在住してた人の話では、紳士のスポーツとされるラグビーが、(実際はともかく、理念的には)アメリカではアメフトなのだろうか。
そして個人的にはシックスネーションのアイルランドに関する記述が「やはり」という感じであった。WOWOWでシックスネーションを見ていると、アイルランド島すべてが緑色で塗られていた。これを見て私は、「北アイルランドもアイルランドという扱いなのかなあ」とぼんやり思っていたが、実際にそうだったのだ。英語も国(STATE)と地方(NATION)の区別がついてすっきりした。
そして特に面白いのが、ラグビーの成り立ちについてである。
皆が楽しむ村の祭りとして始まり、学校間の対抗競技になってからもルールが定まっておらず、ルールを巡って協定がもたれるようになり、2つの学校から次第に多くの学校で多くの学校でルールが共有されていく。ゲームと話し合いの積み重ねで形成されてきた慣習法、それがラグビーのルールなのである。
最初に原始フットボールがあり、話し合いの中でルールが別れて別の競技になったのが、ラグビーとサッカーなのである。昔TBS.の番組「マンガ 何でも探偵団」(だったかなぁ)の説明では、サッカーがあり、冬では満足にプレーできないからラグビーが考案された、という説明だったと記憶している。だが本書を読んで、それも正確でなかったと認識を改めた。個人的には感慨深かった。
ルールがないところにルールを創造していく、英米法の形成過程とはこういうものだろうか、と想像を掻き立てられた。
またディフェンス側に反則があっても攻撃側にプレーをしばらく続けさせる「アドバンテージ」もラグビーが発祥らしい。またルールが統一されていない当時には、審判がいなかった。そこで問題が生じたらキャプテン同士が話し合い、ルールを決め、また試合の審判を下していったのである。その後さすがに第三者の裁定がよいだろうとレフリーが登場するようになったが、ラグビーでキャプテンが重視されるのも、こうした背景があるからだと納得できた。
著者はこのラグビーの精神を、「法の支配」という原則にさかのぼって教えてくれる。
ヨーロッパ大陸の「法治主義」が法律違反=ルール重視であり、悪法も法だ、という態度に対して、イギリス発祥の「法の支配」は、成文化されていなくても守らなければならないこと、すなわち原則を重視する。例えば速度違反のような道路交通法に違反するような行為も、「交通の安全」という原則が確保されているならば黙認されることと、同じだという。ルールを守るために運転するのでなく、安全に楽しくゲームを継続するためにルールがあるのである。
これと同じように、ラグビーの試合中に違反行為があっても、ゲームに影響がなければ笛を吹かない。
例えばノックオンは通常はスクラムだが、ボールを前にこぼしてもボールが相手にわたったら、アドバンテージとしてプレーは継続するし、「相手の利益を奪った」と判断されれば、ペナルティキックと罪が重くなる。「違反行為によって一方が利益を得たかどうか」を判断するのが、レフリーだというのである。当然レフリーによって同じプレーに対する見解が異なるようになる。だからレフリーは「仲裁者」と訳され、レフリーの判断が示されるのである。この点がタッチラインを超えたかどうかを一義的に判断するアンパイアとの違いである。
著者によると、日本のレフリーは厳格で、ゲームに影響ないと思われることについても、反則を取る傾向があるらしく、「自分を審判だと思っているレフリー」などと書いて苦言を呈しているのも、本書を書いた動機ではないかと推測する。
他にも、「キャプテン以外のプレイヤーは、レフリーに話しかけてはいけない」「TMOやタッチアンパイアから助言がない限り、レフリーから助言を求めてはならない」など厳しい規律があるようだ。
あと、本書には記述されていないと思われているが、「同じ反則の繰り返し」についてである。チームで同じファールを繰り返していると警告が出され、その後反則を犯した選手へのイエローカードにつながる。
例は、著者も涙を流して感動したという2015年W杯日本対南ア戦であろう。レフリーが、南アのキャプテン・ディビリアスを呼んで警告し、ゲーム終盤でファウルを犯した選手にイエローカードが出された。これはチームの連帯責任ということだろうか。スポーツで連帯責任など慣れ親しんでいないので、ラグビーでそんな制度があるとは意外だった。
ラグビールールの裏にある思想が分かる、最近で一番読み応えのある一冊だった。
畠山健介選手が帰国会見で、「我々もラグビーのルールをよく知らない。ルールなんか知らなくていいからラグビーを見に来て下さい」と発言していた。最初は「ラグビー選手が何を言ってんだ」と聞き流していたが、本書を読んで、認識が変わった。きっとラグビーはレフリーの裁定が物をいうスポーツで、選手とレフリーの見解が大きく異なる場合が存在する、ということなんだろう。
ラインアウトに両チームが並ぶ背景
キャプテン重視の文化
同じ発祥のスポーツでありながら、サッカーと異なり、ラグビーはその起源を色濃く残しているのである。
元高校ラグビー部のコーチが、一般人に、異文化としてのラグビーの扉を開く一助として書いた本である。
筆者もラグビーのルールブック「競技規則」を最初に読んだのは、けがをしてプレーできず、回復の合間にレフリーをしていた頃だという。プレイヤーだけだったころには、ルールなどに興味なかったのかもしれない。
プレイヤーの諸君も本書を読んで感じるモノがあるのではないだろうか。ルールの詳細は第1章以降に書いてあるので、ルールの再確認に役立つだろう。スローフォワードの判定方法はなるほどだったし、ラグビーを見始めた者にとってはキックチャージなど知らないであろう。
私のようにラグビーをしたことのない者にとっては、きっとルール云々などよりもラグビー文化論の方が興味深いと思う。
・ウェブエリス伝説の実像
・GBの複雑なお国事情
・今も祭りとしてのラグビーがある村が存在する
・ラグビーから派生したアメフトのルール制定には大統領がかかわっていた。
などなど。
村の祭りもどんなものなのか、実際に一度見てみたいなあと思うし、アメフトの箇所を読んで、アメリカ映画でアメフトが良く出てくる理由がわかったような気がした。イギリスに在住してた人の話では、紳士のスポーツとされるラグビーが、(実際はともかく、理念的には)アメリカではアメフトなのだろうか。
そして個人的にはシックスネーションのアイルランドに関する記述が「やはり」という感じであった。WOWOWでシックスネーションを見ていると、アイルランド島すべてが緑色で塗られていた。これを見て私は、「北アイルランドもアイルランドという扱いなのかなあ」とぼんやり思っていたが、実際にそうだったのだ。英語も国(STATE)と地方(NATION)の区別がついてすっきりした。
そして特に面白いのが、ラグビーの成り立ちについてである。
皆が楽しむ村の祭りとして始まり、学校間の対抗競技になってからもルールが定まっておらず、ルールを巡って協定がもたれるようになり、2つの学校から次第に多くの学校で多くの学校でルールが共有されていく。ゲームと話し合いの積み重ねで形成されてきた慣習法、それがラグビーのルールなのである。
最初に原始フットボールがあり、話し合いの中でルールが別れて別の競技になったのが、ラグビーとサッカーなのである。昔TBS.の番組「マンガ 何でも探偵団」(だったかなぁ)の説明では、サッカーがあり、冬では満足にプレーできないからラグビーが考案された、という説明だったと記憶している。だが本書を読んで、それも正確でなかったと認識を改めた。個人的には感慨深かった。
ルールがないところにルールを創造していく、英米法の形成過程とはこういうものだろうか、と想像を掻き立てられた。
またディフェンス側に反則があっても攻撃側にプレーをしばらく続けさせる「アドバンテージ」もラグビーが発祥らしい。またルールが統一されていない当時には、審判がいなかった。そこで問題が生じたらキャプテン同士が話し合い、ルールを決め、また試合の審判を下していったのである。その後さすがに第三者の裁定がよいだろうとレフリーが登場するようになったが、ラグビーでキャプテンが重視されるのも、こうした背景があるからだと納得できた。
著者はこのラグビーの精神を、「法の支配」という原則にさかのぼって教えてくれる。
ヨーロッパ大陸の「法治主義」が法律違反=ルール重視であり、悪法も法だ、という態度に対して、イギリス発祥の「法の支配」は、成文化されていなくても守らなければならないこと、すなわち原則を重視する。例えば速度違反のような道路交通法に違反するような行為も、「交通の安全」という原則が確保されているならば黙認されることと、同じだという。ルールを守るために運転するのでなく、安全に楽しくゲームを継続するためにルールがあるのである。
これと同じように、ラグビーの試合中に違反行為があっても、ゲームに影響がなければ笛を吹かない。
例えばノックオンは通常はスクラムだが、ボールを前にこぼしてもボールが相手にわたったら、アドバンテージとしてプレーは継続するし、「相手の利益を奪った」と判断されれば、ペナルティキックと罪が重くなる。「違反行為によって一方が利益を得たかどうか」を判断するのが、レフリーだというのである。当然レフリーによって同じプレーに対する見解が異なるようになる。だからレフリーは「仲裁者」と訳され、レフリーの判断が示されるのである。この点がタッチラインを超えたかどうかを一義的に判断するアンパイアとの違いである。
著者によると、日本のレフリーは厳格で、ゲームに影響ないと思われることについても、反則を取る傾向があるらしく、「自分を審判だと思っているレフリー」などと書いて苦言を呈しているのも、本書を書いた動機ではないかと推測する。
他にも、「キャプテン以外のプレイヤーは、レフリーに話しかけてはいけない」「TMOやタッチアンパイアから助言がない限り、レフリーから助言を求めてはならない」など厳しい規律があるようだ。
あと、本書には記述されていないと思われているが、「同じ反則の繰り返し」についてである。チームで同じファールを繰り返していると警告が出され、その後反則を犯した選手へのイエローカードにつながる。
例は、著者も涙を流して感動したという2015年W杯日本対南ア戦であろう。レフリーが、南アのキャプテン・ディビリアスを呼んで警告し、ゲーム終盤でファウルを犯した選手にイエローカードが出された。これはチームの連帯責任ということだろうか。スポーツで連帯責任など慣れ親しんでいないので、ラグビーでそんな制度があるとは意外だった。
ラグビールールの裏にある思想が分かる、最近で一番読み応えのある一冊だった。
畠山健介選手が帰国会見で、「我々もラグビーのルールをよく知らない。ルールなんか知らなくていいからラグビーを見に来て下さい」と発言していた。最初は「ラグビー選手が何を言ってんだ」と聞き流していたが、本書を読んで、認識が変わった。きっとラグビーはレフリーの裁定が物をいうスポーツで、選手とレフリーの見解が大きく異なる場合が存在する、ということなんだろう。
2016年8月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
筆者独自の解釈が事実のように書かれているのは良くない。入門書としてはまあ良いか。
2016年7月25日に日本でレビュー済み
著者はラグマガにもコラムを持つレフリー兼ライターの方。2015RWC日本代表の活躍を目にして、今後さらなるラグビーの普及のために「ラグビーのルールは難しい」という誤解を解くべく、この書を記したとのこと。
その誤解が払拭できているかどうかはともかく、この本はラグビーというスポーツの成り立ちと現在のルールに密接な関係があると明確に指摘している、とても面白い本です。
序章はラグビーとルール、特にレフリーがどのような立場で試合に関与するのか、という大事な部分。「レフリーは『審判』ではなく『仲裁者』」「プリベント(反則予防)というレフリーの特権」「ゲームに影響しない反則は反則ではない」など、レフリーが何を優先して行動しているのかと言うことが記載されています。「ラグビーは他スポーツと比べても自由度の高いスポーツである」と言われると最初は?と思いますが、確かに明確に禁止されているのは前にボールを投げることくらい、あの広いスペースをなんの規制もなく15人が走り回りぶつかり合う、暴力はいけないことですが試合を見ると殴っているようにしか見えないことも有り、確かに他のスポーツは温室の中でやっているようにすら感じられます。
第1章以降では、ルールが成立した過程とその目的を背景に、それぞれのルールについて解説します。オフサイド、タックル、ラック・モール、ラインアウトについての項がもうけられ、そのルールが成立した歴史的背景、ルールの適応などが記されています。実際に明文化されているルールについては太字で示され、次いで解説が事細かに記載されています。かなり読むのが大変ですが、読み終わればルールについてかなり整理されます。
たとえば「ボールを後方へ確かに投げたのだが、慣性の法則で前方に飛んだボールはスローフォワードになるのか?」という問いには、明確に「ならない」と応えます。あくまで禁止されているのは「前方に投げる」という行為で有り、投げたあと前に飛んでいこうがどこへ行こうが関係ないと。
また2015RWCでも話題になった「ドライビングモール」、すなわちラインアウトからのモールが成立するかしないか、についての回答もあります。正直に「わかりにくい」と記述されているのですが、それでもかなりすっきりするのではないでしょうか。
終章はラグビー憲章。ラグビーの「ルール」と「ロー」の精神が再提示されます。
本書中においてもっとも重要とされるのは、序章でも述べられた「ラグビーはルール(規則)ではなくロー(法)の下でプレーされる」という部分であり、あくまで敵味方がスムーズに、面白くゲームを進めるために、また見て面白いゲームを提供するためにルールが存在する、ということです。ラグビーという極限まで激しい肉体競争を必要とする競技だからこそ、お互いを信頼し、尊重し合話なければ成り立たない、という暗黙の了解があり、この暗黙の了解こそがラグビーの「法(the Laws)」なのです。ラグビージャージに襟がついているゆえんでもあります(本書参照)。ルールブックではないためルールの前文が網羅されているわけではなく、また結構読むのは大変、本書を読んでも難しいものは難しいので星4つにしますが、観戦において、またおそらく実際のプレーにおいても、参考になることばかりです。初心者にはお勧めしません。ラガーマンと、2015RWCでラグビーファンになり、その後いろいろな試合を見てちょっと詳しくなってきたラグビーファンにはとてもおすすめです。
その誤解が払拭できているかどうかはともかく、この本はラグビーというスポーツの成り立ちと現在のルールに密接な関係があると明確に指摘している、とても面白い本です。
序章はラグビーとルール、特にレフリーがどのような立場で試合に関与するのか、という大事な部分。「レフリーは『審判』ではなく『仲裁者』」「プリベント(反則予防)というレフリーの特権」「ゲームに影響しない反則は反則ではない」など、レフリーが何を優先して行動しているのかと言うことが記載されています。「ラグビーは他スポーツと比べても自由度の高いスポーツである」と言われると最初は?と思いますが、確かに明確に禁止されているのは前にボールを投げることくらい、あの広いスペースをなんの規制もなく15人が走り回りぶつかり合う、暴力はいけないことですが試合を見ると殴っているようにしか見えないことも有り、確かに他のスポーツは温室の中でやっているようにすら感じられます。
第1章以降では、ルールが成立した過程とその目的を背景に、それぞれのルールについて解説します。オフサイド、タックル、ラック・モール、ラインアウトについての項がもうけられ、そのルールが成立した歴史的背景、ルールの適応などが記されています。実際に明文化されているルールについては太字で示され、次いで解説が事細かに記載されています。かなり読むのが大変ですが、読み終わればルールについてかなり整理されます。
たとえば「ボールを後方へ確かに投げたのだが、慣性の法則で前方に飛んだボールはスローフォワードになるのか?」という問いには、明確に「ならない」と応えます。あくまで禁止されているのは「前方に投げる」という行為で有り、投げたあと前に飛んでいこうがどこへ行こうが関係ないと。
また2015RWCでも話題になった「ドライビングモール」、すなわちラインアウトからのモールが成立するかしないか、についての回答もあります。正直に「わかりにくい」と記述されているのですが、それでもかなりすっきりするのではないでしょうか。
終章はラグビー憲章。ラグビーの「ルール」と「ロー」の精神が再提示されます。
本書中においてもっとも重要とされるのは、序章でも述べられた「ラグビーはルール(規則)ではなくロー(法)の下でプレーされる」という部分であり、あくまで敵味方がスムーズに、面白くゲームを進めるために、また見て面白いゲームを提供するためにルールが存在する、ということです。ラグビーという極限まで激しい肉体競争を必要とする競技だからこそ、お互いを信頼し、尊重し合話なければ成り立たない、という暗黙の了解があり、この暗黙の了解こそがラグビーの「法(the Laws)」なのです。ラグビージャージに襟がついているゆえんでもあります(本書参照)。ルールブックではないためルールの前文が網羅されているわけではなく、また結構読むのは大変、本書を読んでも難しいものは難しいので星4つにしますが、観戦において、またおそらく実際のプレーにおいても、参考になることばかりです。初心者にはお勧めしません。ラガーマンと、2015RWCでラグビーファンになり、その後いろいろな試合を見てちょっと詳しくなってきたラグビーファンにはとてもおすすめです。