この本の序章は『万博幻想』の講談社学術文庫版の序文とほぼ同じもの。
以前それを読み、この本にも期待をしていたのだけれど、話が拡散している感が否めませんでした。
原爆と第五福竜丸という3つの被爆が周縁化されていく際に、原子力博覧会などが果たした役割は大きいし、またゴジラなどの文化?ににじみ出ていることも分かる。そして、原子力が「夢」となったのは、電気への憧れがあり、近代化の象徴だったことも分かる。
ただ、そうして受け入れていった原発という話と電気へのあこがれが中心で、その後の状況への言及もあれば良かったかなと思う。
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夢の原子力 (ちくま新書 971) 新書 – 2012/8/6
吉見 俊哉
(著)
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- 本の長さ302ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2012/8/6
- 寸法11 x 1.5 x 17.6 cm
- ISBN-104480066764
- ISBN-13978-4480066763
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登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2012/8/6)
- 発売日 : 2012/8/6
- 言語 : 日本語
- 新書 : 302ページ
- ISBN-10 : 4480066764
- ISBN-13 : 978-4480066763
- 寸法 : 11 x 1.5 x 17.6 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 496,188位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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上位レビュー、対象国: 日本
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2012年10月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本の実証的な記述から、原子力が電力、資本主義(さらには、文明としての近代)といかに結び付いたか、アメリカの核戦略としての”Atoms
for Peace” がどのように日本において原発による豊かさの享受すなわち”Atoms for Dream”に姿を変えたのか、そこからすると福島第一原発事故の意味するものは何か、集中管理型エネルギーネットワークの限界の露呈ではないか・・・・などを理解することができる。
では、集中管理型エネルギーネットワークの後のエネルギーネットワークはどうなるのか?いまだポスト”Atoms for Dream”は見えておらず、しかも”Atoms for Peace”のもう一つの側面である核の傘は厳然と存在していることは事実だ。政府も、産業界の反対の中、最終的には対米配慮により「革新的エネルギー環境計画」の閣議決定を見送った。日本のエネルギーネットワークの今後を考えさせる好著と言える。
for Peace” がどのように日本において原発による豊かさの享受すなわち”Atoms for Dream”に姿を変えたのか、そこからすると福島第一原発事故の意味するものは何か、集中管理型エネルギーネットワークの限界の露呈ではないか・・・・などを理解することができる。
では、集中管理型エネルギーネットワークの後のエネルギーネットワークはどうなるのか?いまだポスト”Atoms for Dream”は見えておらず、しかも”Atoms for Peace”のもう一つの側面である核の傘は厳然と存在していることは事実だ。政府も、産業界の反対の中、最終的には対米配慮により「革新的エネルギー環境計画」の閣議決定を見送った。日本のエネルギーネットワークの今後を考えさせる好著と言える。
2012年10月9日に日本でレビュー済み
欧米における、電化=未来という近代化の言説を検証したほか、戦後日本の大衆が持っていた原子力の脅威をユートピア的未来に書き換えた「原子力展」の詳細、ゴジラなどサブカルチャーから見る原子力のイメージ分析などが論じられている。原子力が作るユートピアとディストピアという二律背反した未来像の間を揺れ動いた、戦後の日本人を深く考察している。ただ、半世紀前の原子力推進言説を、著者が現代の視座から批判するのは筋違いではないかと、私は考える。
チェルノブイリ、そして福島の原発事故を知るから、我々は一定の留保を持って原子力の可能性を論じられる。「車も飛行機も原子力エンジンで」「原子力で美肌に」などと、原子力の偉大さを無邪気に賞賛する「原子力展」の無知蒙昧を嘲笑できるし、「『原子力を怖がる=遅れた人たち』という傲慢な進歩主義(p147)」としたり顔で語ることもできる。しかし半世紀前、実用化されていない原子力の民生利用について、どれだけ正確な知識を人類が知っていたか。例えば、古代の人が雨乞いで生け贄を捧げたのを「因習」と著者は批判するのだろうか。
科学が発達し、あるいは原発事故が起きた今だから「雨乞いなんてムダ」「原子力の民生利用は負の面もある」と語れる。同時代の視点なく、現代からの視座だけで論じるのは、「原子力の恐怖を知らない遅れた人たち」という傲慢ではないか。広島で開かれた原子力展を主催した中国新聞の「原爆投下で核アレルギーの強い広島だからこそ、原子力を理解し平和利用への熱意を持とう」という社説を「脳天気」とぶった斬る著者もまた、「傲慢な進歩主義」に囚われた一人なのではないか。原子力が築く未来のユートピアを模した原子力展は、確かに「脳天気」ではあるが、原子力推進が世界のトレンドだった時代に、同時代の視座で見れば「世界の趨勢に遅れてならじ」という日本人の時代精神の発現だったのではないか。
また、原子力の民生利用の夢は「脳天気」と全否定されるべきか。CTやX線検査、がん治療も放射線がなければできない。「放射線はガンを見つけ、殺す。中気も治るなら、中気家系の私は原子力神社を建てたい」と語る近藤日出造の見学記もまた「脳天気」で切り捨てられている(p137)が、CTがなければ脳卒中の診断はつかない。という意味で、放射線が治してくれる訳ではないが、放射線がなければ治療できない。美肌にはならないが、放射線は医療で絶大な貢献をしている。
原子力展の異様さは、アグレッシブな言葉を叩きつけなくても、事実や引用だけで十分伝わる。数年後ならともかく、数十年先の未来など誰にもわからない。過去の思想や言説を、全知全能の現代から裁くということに、我々は謙抑的であるべきではないかと思う。
チェルノブイリ、そして福島の原発事故を知るから、我々は一定の留保を持って原子力の可能性を論じられる。「車も飛行機も原子力エンジンで」「原子力で美肌に」などと、原子力の偉大さを無邪気に賞賛する「原子力展」の無知蒙昧を嘲笑できるし、「『原子力を怖がる=遅れた人たち』という傲慢な進歩主義(p147)」としたり顔で語ることもできる。しかし半世紀前、実用化されていない原子力の民生利用について、どれだけ正確な知識を人類が知っていたか。例えば、古代の人が雨乞いで生け贄を捧げたのを「因習」と著者は批判するのだろうか。
科学が発達し、あるいは原発事故が起きた今だから「雨乞いなんてムダ」「原子力の民生利用は負の面もある」と語れる。同時代の視点なく、現代からの視座だけで論じるのは、「原子力の恐怖を知らない遅れた人たち」という傲慢ではないか。広島で開かれた原子力展を主催した中国新聞の「原爆投下で核アレルギーの強い広島だからこそ、原子力を理解し平和利用への熱意を持とう」という社説を「脳天気」とぶった斬る著者もまた、「傲慢な進歩主義」に囚われた一人なのではないか。原子力が築く未来のユートピアを模した原子力展は、確かに「脳天気」ではあるが、原子力推進が世界のトレンドだった時代に、同時代の視座で見れば「世界の趨勢に遅れてならじ」という日本人の時代精神の発現だったのではないか。
また、原子力の民生利用の夢は「脳天気」と全否定されるべきか。CTやX線検査、がん治療も放射線がなければできない。「放射線はガンを見つけ、殺す。中気も治るなら、中気家系の私は原子力神社を建てたい」と語る近藤日出造の見学記もまた「脳天気」で切り捨てられている(p137)が、CTがなければ脳卒中の診断はつかない。という意味で、放射線が治してくれる訳ではないが、放射線がなければ治療できない。美肌にはならないが、放射線は医療で絶大な貢献をしている。
原子力展の異様さは、アグレッシブな言葉を叩きつけなくても、事実や引用だけで十分伝わる。数年後ならともかく、数十年先の未来など誰にもわからない。過去の思想や言説を、全知全能の現代から裁くということに、我々は謙抑的であるべきではないかと思う。