他人の視点を通して物事を見るという、本の良さを実感できる本でした。
在日韓国人と聞くと、多くの日本人はあまりいい印象を持ってないかもしれません。
僕もその一人でした。とにかく反日家だという印象があって、日韓共催のワールドカップの時も、いい印象は持ちませんでした。
そんな事もあって、特に理由は無いけどキライ!という感情です。
しかし、通っているボクシングジムで、ある在日韓国人のトレーナーによく面倒を見てもらい(最初は在日の方だと存じませんでした)
その後事実を知った時、自分が非常に恥ずかしくなりました。
そんな事もあって、韓国の方の日本に対する心情はどんなものかというのに興味があり、本書を手に取りました。
韓国から日本を見ると不思議な事も有り、日本から見ると韓国も不思議な事がある。
お互いの国は文化が違って当然なので、批判するだけでなく、まずは認めあう事から始める
必要があると感じました。また語り文章なので、軽く読むことができます。作者の韓国という
国の文化、バックヤードから話し、だからこうなんですという論調は多くの誤解を解くのに
いいのでは、と感じました。
相手の視点から、日本という国を確認できるいいチャンスだと思います。お勧めします。
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新書397僕は在日「新」一世 (平凡社新書 397) 新書 – 2007/11/9
ヤン テフン
(著)
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- 本の長さ193ページ
- 言語日本語
- 出版社平凡社
- 発売日2007/11/9
- ISBN-104582853978
- ISBN-13978-4582853971
登録情報
- 出版社 : 平凡社 (2007/11/9)
- 発売日 : 2007/11/9
- 言語 : 日本語
- 新書 : 193ページ
- ISBN-10 : 4582853978
- ISBN-13 : 978-4582853971
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,740,092位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 427位朝鮮半島のエリアスタディ
- - 1,478位平凡社新書
- - 13,249位政治入門
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2007年11月17日に日本でレビュー済み
2019年9月27日に日本でレビュー済み
最近の日韓関係が炎上している背景には、著者のような韓国人特有のいびつな考え方があったんですね・・・。
とても残念です。
とても残念です。
2009年3月30日に日本でレビュー済み
「在日」を売りにした著者というと、鄭大均氏のような一部の例外を除いては大体が
「オレがこんなになったのはみんな日本のせいだ」「オレが悪いんじゃない、日本が悪いんだ」
的なルサンチマン全開の駄目オヤジの言い訳みたいな駄本ばかりという印象だったんですが、
この本は意外とマトモ。
在日と言っても著者はいわゆるニューカマーといわれる新移民なので、感覚的にはいわゆる在日の二世や三世より本国の韓国人にずっと近いわけ。というと呉善花氏を思い浮かべますが、完全に日本側の論客となった呉氏と違い、あくまで「日本も好きな韓国人」というスタンス。内容は新書ということもあり軽量級で「スカートの風」と比較してはちょっと可哀相かも。
日本の定食はお粗末だとか韓国人は自国の料理を尊重するから日本人みたいに洋食なんか食べないとか、いかにもなお国自慢には笑っちゃいましたが、竹島問題に対する見解をはじめ日韓関係についての意見は意外なほど冷静で、「日本」というだけで情動失禁を起こして怒り転がり泣き喚くというステレオタイプな韓国人像を思い描いていると拍子抜けするでしょう。
問題はそういう冷静な意見を韓国本国で公然と口に出来ないことだと思うんですが、となるとすぐ「韓国も悪いが日本も悪い」という方向へオトしてしまうのがこういう「良心的な」人たちの限界。マスコミから政界・教育界に至るまで親韓圧力がかかる国でネットの中だけで嫌韓唱えているのと、反日教が国家宗教になってる国では全然状況が違うと思うんですがね。「マンガ嫌韓流」に対する批判もその辺りの考察が足りないので、感情的な反論の域を出ていません。ネットの書き込みを切り貼りしただけのお粗末なマンガですから内容にケチを付けるのは簡単ですが、その下らないマンガがあれだけ売れた背景には、反日そのものよりそれを「隠して」親韓を半ば「強制」してきたこの国のメディアをはじめとする「体制」への怒りが大きかったと思うんですが。それを「一部の馬鹿な連中」で片付けてる限り、物事いい方向へは進みませんよ。
「オレがこんなになったのはみんな日本のせいだ」「オレが悪いんじゃない、日本が悪いんだ」
的なルサンチマン全開の駄目オヤジの言い訳みたいな駄本ばかりという印象だったんですが、
この本は意外とマトモ。
在日と言っても著者はいわゆるニューカマーといわれる新移民なので、感覚的にはいわゆる在日の二世や三世より本国の韓国人にずっと近いわけ。というと呉善花氏を思い浮かべますが、完全に日本側の論客となった呉氏と違い、あくまで「日本も好きな韓国人」というスタンス。内容は新書ということもあり軽量級で「スカートの風」と比較してはちょっと可哀相かも。
日本の定食はお粗末だとか韓国人は自国の料理を尊重するから日本人みたいに洋食なんか食べないとか、いかにもなお国自慢には笑っちゃいましたが、竹島問題に対する見解をはじめ日韓関係についての意見は意外なほど冷静で、「日本」というだけで情動失禁を起こして怒り転がり泣き喚くというステレオタイプな韓国人像を思い描いていると拍子抜けするでしょう。
問題はそういう冷静な意見を韓国本国で公然と口に出来ないことだと思うんですが、となるとすぐ「韓国も悪いが日本も悪い」という方向へオトしてしまうのがこういう「良心的な」人たちの限界。マスコミから政界・教育界に至るまで親韓圧力がかかる国でネットの中だけで嫌韓唱えているのと、反日教が国家宗教になってる国では全然状況が違うと思うんですがね。「マンガ嫌韓流」に対する批判もその辺りの考察が足りないので、感情的な反論の域を出ていません。ネットの書き込みを切り貼りしただけのお粗末なマンガですから内容にケチを付けるのは簡単ですが、その下らないマンガがあれだけ売れた背景には、反日そのものよりそれを「隠して」親韓を半ば「強制」してきたこの国のメディアをはじめとする「体制」への怒りが大きかったと思うんですが。それを「一部の馬鹿な連中」で片付けてる限り、物事いい方向へは進みませんよ。
2008年9月24日に日本でレビュー済み
著者は韓国生まれの韓国育ち、兵役を終えて日本に留学、そのまま日本で職を得て在住十数年という経歴の人で、そのユニークな立場から日本について韓国について批判をまじえつつ冷静に語ったのがこの本。日本をしらない韓国人や韓国を知らない日本人が自らの都合にいい事実(事実でさえないことも!)だけとりあげてステロタイプの批判を繰り返すクズ本が多数出版されているが、この著者の本音は大いに参考になる。
2009年1月30日に日本でレビュー済み
戦前からの系譜に繋がる在日韓国・朝鮮人ではなく、留学後定住した著者が、自らを、在日韓国・朝鮮人ではなく、タイトルの通り定義していることは非常に興味深かったです。
また、母国における在日韓国・朝鮮人の方々の非常に微妙な立ち位置というのが、韓国人の言葉で語られているのは新鮮であると共に、この問題が日本、韓国、北朝鮮で考えなければならないことだと感じました。
実際在日一世への聞き取り調査で、彼らの多くが強制連行で連れてこられたのではなく、自らの意志で来日したことは注目に値する事実であるし、これはきちんと公表していくべきだと思います。ただ、強制連行で連れてこられた人がいることも事実として受け止めるべきでしょう。
竹島問題に関しては、国際司法裁判所で争った際韓国が不利であること、しかしながら韓国で実際にそのことをおおっぴらに云えない状態であることなど、漠然と感じていたことを韓国人の側から聞けたことは意義深いと感じます。
冷静な筆致で、読み手となる日本人の神経を逆なでしないよう細心の注意が払われた本作り、というのが、全体から感じられました。
しかし、きちんと指摘するべきところは指摘されています。
また、母国における在日韓国・朝鮮人の方々の非常に微妙な立ち位置というのが、韓国人の言葉で語られているのは新鮮であると共に、この問題が日本、韓国、北朝鮮で考えなければならないことだと感じました。
実際在日一世への聞き取り調査で、彼らの多くが強制連行で連れてこられたのではなく、自らの意志で来日したことは注目に値する事実であるし、これはきちんと公表していくべきだと思います。ただ、強制連行で連れてこられた人がいることも事実として受け止めるべきでしょう。
竹島問題に関しては、国際司法裁判所で争った際韓国が不利であること、しかしながら韓国で実際にそのことをおおっぴらに云えない状態であることなど、漠然と感じていたことを韓国人の側から聞けたことは意義深いと感じます。
冷静な筆致で、読み手となる日本人の神経を逆なでしないよう細心の注意が払われた本作り、というのが、全体から感じられました。
しかし、きちんと指摘するべきところは指摘されています。
2009年3月23日に日本でレビュー済み
この本は林信吾氏の関係で知ったが、自著ではなかったので最近まで見落としていた。しかし中身を読んでもっと早く読めば良かったと思わされた。16年前から日本に住んでいる韓国人の著者。いわゆる在日ではなく、むしろ在日の人からは新参者扱いされたりする。しかし今韓国に住んでいる人たちは在日の人たちの現状を知らないし、在日の人たちは韓国の現状を知らない。そうしたなかでその両方を客観的に見ることのできる非常に珍しい立場からこの本は書かれている。
日韓の日常でも面白い話は多い。ヨン様ことペ・ヨンジュンは俳優としては落ち目になりかけていた時に日本で大人気になって救われたとか、日本の韓国焼肉店で出しているキムチはキムチではない、民族の食文化に誇りがあるならちゃんとしたものを出すべきだ、とか、反日教育をしているといわれる韓国の教育の現状は…とか、韓国が日本に経済で勝てないのは徴兵制のマイナスが大きい、など今まで知らなかった事実がいっぱい紹介されている。それら両方の国の現状を偏見に偏らずに語ってくれた上で日本の漫画「嫌韓流」の中身がいかに韓国の現実を無視して書かれているかもきちんと述べている。竹島の問題では国際司法裁判所で争ったら韓国側にほとんど勝ち目はないだろう、というように韓国と韓国人にも多くの問題点や恥ずかしい行動をする人物がいたりすることを述べた上で日本の韓国観の問題点や韓国のことを知りもせずにひどいことを言う人が多いことを語っており、こうした両国を均等に見渡せる視点は非常に珍しく、きちんと耳を傾けるべき意見ではないだろうか。
この著者の客観力と公平性、両方の国と民族に対しての愛着には拍手を贈りたいが、それ以上にこの著者にこうした本を書くようプロデュースした林信吾氏の他人にない視点・観点でものを見る能力に改めて感心させられた。本当にすごいのはここだと読んでいて感じた。
巻末にはヤン・テフン氏と林信吾氏の対談も載せられていて、林氏のネットで名前騙られ事件からナショナリズムの問題、アジアの国の互いの不仲はアメリカを利するだけではないか? などここでも面白い話が聞ける。ただ、林氏の中国に対する見方はちょっと甘いんじゃないかなあと思うが…。
日韓の日常でも面白い話は多い。ヨン様ことペ・ヨンジュンは俳優としては落ち目になりかけていた時に日本で大人気になって救われたとか、日本の韓国焼肉店で出しているキムチはキムチではない、民族の食文化に誇りがあるならちゃんとしたものを出すべきだ、とか、反日教育をしているといわれる韓国の教育の現状は…とか、韓国が日本に経済で勝てないのは徴兵制のマイナスが大きい、など今まで知らなかった事実がいっぱい紹介されている。それら両方の国の現状を偏見に偏らずに語ってくれた上で日本の漫画「嫌韓流」の中身がいかに韓国の現実を無視して書かれているかもきちんと述べている。竹島の問題では国際司法裁判所で争ったら韓国側にほとんど勝ち目はないだろう、というように韓国と韓国人にも多くの問題点や恥ずかしい行動をする人物がいたりすることを述べた上で日本の韓国観の問題点や韓国のことを知りもせずにひどいことを言う人が多いことを語っており、こうした両国を均等に見渡せる視点は非常に珍しく、きちんと耳を傾けるべき意見ではないだろうか。
この著者の客観力と公平性、両方の国と民族に対しての愛着には拍手を贈りたいが、それ以上にこの著者にこうした本を書くようプロデュースした林信吾氏の他人にない視点・観点でものを見る能力に改めて感心させられた。本当にすごいのはここだと読んでいて感じた。
巻末にはヤン・テフン氏と林信吾氏の対談も載せられていて、林氏のネットで名前騙られ事件からナショナリズムの問題、アジアの国の互いの不仲はアメリカを利するだけではないか? などここでも面白い話が聞ける。ただ、林氏の中国に対する見方はちょっと甘いんじゃないかなあと思うが…。
2007年11月13日に日本でレビュー済み
とかく嫌韓、韓流という極端に流されがちな話題が多い中で、普通の人がさりげなく自然な話題をフェアな視点で提供しているという印象を持ちます。とても面白いエッセーでした。新人の作者と思いますが、大いに注目します。