... 後裔の街』の出版過程においても類似した動きが見られる。「後裔の街」は、一九四八年三月、彼の初の長編小説として朝鮮文芸社より刊行され、その一年後には世界評論社(一九四九・五)から再刊される。朝鮮文芸社版には小田切秀雄の跋文がつき、著者の ...

... 後裔の街」最後の数行におけるすぐれた、しかし半面のよわみおもつ箇所に、作全體の感銘度の度合いの決算の場でしめされている。門を出ると烈しい寒風であった。騙られた。他にもやはり一つくらゐの役割の力およわめている。戦争下の朝鮮民衆、はあったの ...

... 街のつらなりを眺めた。昌慶園の林がなびいて、鐘路、黄金町たりの街なみがその間から寂しく迫った。加藤木は昌倫の背を突い ... 後裔の街」最後の行におけるすぐれた、しか牛面のよわみおもつ箇所に、作全體の感銘度の度合いの決算の場でしめされている ...

... 後裔の街東京朝鮮文芸社 241 p ( 1959 )朴達の裁判東京筑摩書房昭和 34 226p 朴達の裁判他 6 篇( a913-327 ) ( 1950 )叛乱軍東京冬芽書房昭和 25 260p ( a 913-1349 ) ( 913.6 - Ki231b2 )朴達の裁判東京東風社 1966 267 p (東風双書) ( 913.6 - Ki231b2 ...

... 後裔の街』の連載がはじまる。「後裔の街」は金の『新日本文学」のメンバーになる契機となそれ以来『民主朝鮮』と『新日本文学』の交流ははじまっ日本の文学者が「民族」という言葉の意味を捉えなおす際、雑誌『民主朝鮮』がヒントになりえることを示して ...

... 後裔の街」をとりあげ、それを宮本百合子の諸作品、河上肇の『自叙傳』とならべてかく評した。そのごいくつかのすぐれた文学作品があらわれたが、やはり、その評償はいまでもくるつていないと信じている。「後裔の街』がいまなお後の代表的文學のひとつ ...

... 後裔の街』のあとがきの中で、この作品にふれて次のように書いている。以後、短編集『前夜の章』、東風双書『後裔の街』、短編集『小説在日朝鮮人史』上に収録。戦後、改稿し、現在のタイトル「雑草の如く」とし、『民主朝鮮』一九四七年六月号に発表 ...

... 後裔の街』の最後で、踏みこんできた特高に手錠をはめられて連行されるのである。『後裔の街』は前三作と異なって検閲を意識することなく書かれた作品である。それだけに検閲下で描かれた李絃や玉相烈や朴泰民といった朝鮮知識人にたいして、またべつの ...

... 後裔の街』にも、おおらかな感じが底流している。『後裔の街』の増補改訂版ともいうべき戦争下朝鮮の知識人のさまざまな姿を描き分けた『玄海灘』、そういう意味では李恢成の『見果てぬ夢』の先蹤でもあったこの長篇小説にも、というより、には、その独特 ...

... 後裔の街」や「玄海灘」で描いたのは、主に悩み煩悶する知識人だった。しかし、「朴達の裁判」では強靭な精神を持つ民衆像を描こうとし「朴達」と書いて「パクタリ」と読む。本当は朴達三というのが本林浩治 こうして朴達は、「アメリカの手先の である ...